ちゃおチャオブログ

日々の連続

4.15(土・小雨)総理暗殺未遂。

 

 

昨日から大分気温も下がり、朝食をゆっくり食べ、チコちゃんに叱られる、ネタどりの後のお昼前、和歌山での総理暗殺未遂事件のニュースが飛び込んで来た。幸いに発見が早く、犯人もその場で取り押さえられ、総理自身も難を逃れ、爆発物による死傷者も出ずに済んだが、総理暗殺未遂事件に今の日本、これからの日本が暗い時代に入りつつあるとの漠然とした不安を覚えた。

総理の命を狙った暗殺は昭和11年の2.26事件以来発生していないが、それ以前には何人かの総理暗殺事件が連続して起き、この2.26事件以降、軍部の統制が強まって、暗殺事件は防止し得たが、国家を戦争の道に真っすぐ突き動かす結果となった。

戦後も浅沼稲次郎の暗殺事件はあったが、それは狂信的な若者の犯行であり、単発的なものだった。ここへ来て、去年の安倍暗殺に引き続いての、今回は未遂とは言え、現職総理の命を狙った、大胆不敵で、恐れ多い暗殺事件が、戦後77年経った今日、発生したのだ。

総理本人はそれをどこまで認識しているのか。この和歌山雑賀岬事件直後の午後には、和歌山駅前での街頭演説会に出ているが、事件の重大さへの認識欠如があると思われる。G7の一翼を担う日本の総理が、一介の暗殺犯に依って落命することが生じれば、日本や世界に及ぼす影響をどれ程考えての行動だったのか。総理は日本に於いては陛下に次ぐ最重要人物だ。その認識があれば、軽々な行動は取れない筈だ。ましてや来月には広島サミットも控えている。

そもそも世の中がこうした曲がった方向に動き出している原因は何だったのか。ごく少数とは言え、日常の不平不満が高じてこうした過激な行動に出る青年もいる。その最もシンボリックな対象は総理だ。不満のはけ口の最大のターゲットとなる。

言論や議論ではなく、直接的な暴力行為に出る。こうした行動は許してはならないとする社会的規範が崩れてきている兆候だ。こうした社会を作り出した政治の責任は大だ。自分勝手、自分さえ良ければとする政治家の利己的行動が、こうした風潮を増大させているのだろう。戦前の「問答無用」とも相通じる自分勝手な暴力行為だ。

政治が目先の利得だけでなく、国の将来、国民の幸福を考えずに、党利党略、私利私欲に走った結果が、今日のような凶悪事件を生んだ、と九死に一生を得た総理自らが反省し、社会を変えて行かなければ、日本の社会はどんどん悪化していく。去年の安倍暗殺、今日の総理暗殺未遂は、そうした暗い社会へのマイルストーンにならないことを、総理自らが自覚し、先頭に立って社会を変えて行く努力をしなければならない。