昨日の新聞には球界を代表する二人の名投手の訃報が報じられていた。一人は中日ドラゴンズの杉下茂さん97歳。長い腕から投げるフォークの名手で、54年に32勝、中日初のリーグ優勝に貢献し、MVPにも輝いた。沢村賞には3回も受賞している。
90歳を過ぎてからもキャンプでは助言し、元気だったが、都内の病院で死亡し、既に家族での葬儀は済ませていた。
もう一人の大投手は広島の北別府で、20年に白血病に罹患し、治療中であったが、感染症による敗血症で、広島市内の病院で死亡した。65歳。彼も又79年には広島を日本一にさせた最大の貢献者であり、その後5回のリーグ優勝にも貢献した。彼も又2回の沢村賞に輝いた。
65歳は余りにも若い。2年前、山の仲間上さんが白血病で急死したが、池井選手のように病気を克服し、回復して競泳日本一に輝く人もいれば、彼等二人のように治療中に急逝する人もいる。
同じ二人の大投手、片や97歳まで長生きし、天寿を全うするひともいれば、北別府のように、まだ60代の道半ばで人生の幕を閉じる人もいる。正に寿命は天から与えられたもの。いつ何時、天からの思し召しがかかるかも知れない。青山はいつかは予測はできないが、人は、その時まではひたすら生き続けるしかない。