ちゃおチャオブログ

日々の連続

1.15(月・晴れ)公職追放と秋霜烈日。



 

昨日今日の新聞には早くも安倍派幹部の「逮捕送検は見送り」、の文字が躍っていた。検察は池田、大野、谷川の雑魚の三人を逮捕送検し、それでもって幕引きを図っているようだ。

通常国会が早くも来週に迫っている。残す処今週1週間。この1週間で何か大掛かりなことをする時間もないし、又意欲も感じられない。「巨悪は眠らせない」は最早死語になったような感だ。

 

終戦直後、進駐軍GHQは敗戦国日本の大改造を目論見、敗戦の責任を取らせる形で、多くの政財界人を公職から追放した。それ以前に帝国陸海軍は刀狩の武装解除をさせられ、元軍人しかいなくなっていた。

 

徹底的な日本の構造改革で、天皇陛下を除いて、町や組織、政財界もゼロベースで新生日本をスタートさせた。そして日本は見事に復活した。だが、そうして生き還った新生日本も80年近くも経つと、色々な滓や淀みが溜まって来て、旧態の先祖返りの様相を呈してきた。その好例が政界で、親分子分の関係で政治を仕切り、義理人情に加えての金縛り。自民派閥の中では自由な発言も出来ず、親分筋からの言いなりにならざるを得なくなっていた。でないと自身の身が持たず、保身ができなくなるからだ。全てが親方日の丸、派閥の長の言いなりだ。

 

こうした膿を抉り出すために、岡山大学某教授の告発により検察は動いたのだが、その膿の深さ、莫大な裏金作りが明らかになるに連れ、国民は仰天し、怒りが募った。こんな旧態依然の自民党、私利私欲に走り、国政などはそっちのけで、自己と自派の利益を最大優先して行動している走狗のような主に安倍派主要幹部の面々は当然に罰せられるべきだと、検察の動向に最大関心を払い、日々のニュースを追いかけていた。

 

処がどうしたことか、この新聞報道。巨悪との戦いが始まる以前に白旗を上げるような検察の動きに、国民の多くは失望し、強い落胆を覚えた。こんな自民党なら、ぶっ潰しても構わない。小泉純一郎が「自民党をぶっ潰す!」と宣言して選挙戦に挑んだが、国民はその宣言を真に受け、自民が潰れる処か圧勝して、多くの小泉チルドレンを作った。宣伝文句とは裏腹に、自民党はより大きくなったのだ。無知な国民が小泉の威勢の良いプロパガンダに乗せられた形である。

 

進駐軍が果敢にやったように、政財界の主要人物を社会から追放しても、日本人は優秀で、戦争で一旦は潰れた国も見事に立て直すこともできた。日本がそのまま2流国、3流国にくたばることはなかった。だが今は違う。一時は一流国に返り咲いたのだが、国を食い潰す自己中心の政治家のせいで、国の方向を間違え、今では又終戦直後と同じような2流国、3流国に成り下がっている。

 

検察は何を恐れている。自民党を潰しても、政界から裏金を貯め込んだ政治家を追放したとしても、日本は盤石だ。私利私欲に走る政治家に代わって、若くて国の将来を託すに足る青年が次から次に現れて、この腐った膿を吐き出して、第2の新生日本を作っていくだろう。もう一度、そのバッジに込められた「秋霜烈日」を思い起こし、GHQがやったように、果断に踏み込んでいくべきだ。

 

犯罪を摘発し、処罰する公訴権を持っているのは唯一検察だ。警察検察が国民から負託された唯一の権限を正当に行使しないのなら、第2第3の山上事件のように、検察に代わって自ら恨みを晴らすような殺人犯が出て来るだろう。検察は自民を恐れることにより、これ以上の厳しい捜査、追及をしないのであれば、検察の信頼は大きく棄損し、国内の乱れに結びつく。