ちゃおチャオブログ

日々の連続

西国観音まほろば奈良の巡礼記(9)長谷観音参道にて。

  • 橋を渡ってから長谷寺までの約1キロ程の参道が続く。どことなく寂れた感じだ。

  • 嘗ては参詣者で賑わっていたであろう参道も、今は半ばシャッター通り化している。

コロナ禍なのか、レストランも休業中だった。

 

参道の中程に法起院がある。長谷寺開山の徳道上人が祀られている。

 

 

高台にある近鉄長谷寺駅から長い下り坂を下りて、谷底を通る国道を横断し、初瀬川にかかる朱塗りの欄干を渡った先からが長谷寺参道になる。橋の周辺には古い作りの旅館が数軒あったが、今は営業を休止しているようだ。車時代の現代では、遠方からやってくる参詣客も車でさっとやってきて、そそくさとお参りし、又さっとどこかへ去っていくのだろう。現代では巡礼宿は時代にマッチしていない。コロナの前後四国を巡礼したが、八十八ケ寺でも同じような状況が見られ、好き者がお寺併設の宿坊に泊まる以外は、参詣客は古臭い巡礼宿よりかは、街中のホテルとか、温泉宿へ向かうのだ。車時代は人の行動を変えている。

この橋からお寺までは約1キロ、なだらかな上り坂が続く。最初の半分500m程は古い町並みが続くが、どことなく参詣道を思わせるだけで、門前町の風情はない。昔は賑やかだったかも知れないが、車時代では真っすぐお寺に向かって、立ち寄る人もいなくなったのだろう。自分のように電車でやってくる参詣客は今の時代、ごく少数だ。需要が満たされず、自然に商店、土産店などは姿を消して行ったのだろう。

そうした中で、江戸時代以前の古くの昔からその場所にあった神社とか遙拝所、依り代などは民家の間に挟まるようして残っている。この場所も信仰も変化しようがないのだ。中でひと際目立つ法起院長谷寺塔頭と思われるが、表看板を見るとここも又西国観音霊場番外札所、長谷寺開山堂と出ている。ああ、ここに長谷寺を開いた徳道上人が祀られているのだ。ガイドブックには出ていなかったが、帰りにはここにも寄って、御朱印を頂こう。

その直ぐ横の丘の上に神社が見える。神仏習合時代の名残で、この神社は長谷寺の鎮守社で、与喜天満神社だ。かなり急な石段が丘の上の鳥居まで続いている。いやー、この足ではとても登れない。下から写真を撮るだけにしておいた。ここから先、長谷寺山門手前までのおよそ300mに土産店などが連なっている。ここまで来ると参詣客もちらほら見えるようになったが、幅3m程の参詣道が人で一杯になるということはない。矢張り、これ程有名なお寺でもコロナ下では閑散としている状態だった。

 

その横の斜面の上には長谷寺鎮守社が建っている。長い石段はとても登れない。

 

  • お寺までは漸く商店街が続く。が、参詣客は少ない。

  • 途中の白髭神社

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    コロナでどこも大変だ。