健康増進をうたい文句にする機能性サプリメント、機能性食品は今や5000種類以上が販売されている。やれダイエットだ、やれ中性脂肪だ、やれやれと、人の弱みに付け込んだサプリメント。ちゃんとした薬ではないから、厚生省の薬事認可を受ける必要も無く、誇大広告にならない範囲で効能をうたって、今や膨大な市場となっている。
今問題になっている小林製薬。大阪道修町に明治の初め頃会社を作ったというから、歴史は古い。今の小林社長は4代目のひ孫か。過去、いろいろなヒット商品を作って来て、1部上場の会社にもなっている。
何が、どうなったのか、小林社長自身がキツネにつまされたような気分だろう。普通は健康増進に役立つ筈の麹菌。酒造りには欠かせないものだが、その菌の中で、紅麹に目を付けた。よもやそこに殺人麹菌が混入したとは誰も想像しなかったに違いない。人に取っては未知の菌だ。南方熊楠は明治、大正の頃、粘菌を研究し、大きな功績を上げたが、菌の生態はまだまだ未知の部分が多い。どんな危険な菌が発生するかは、その時になるまで、人には分からない。生成AIでも予測するのは無理だろう。
紅麹菌によって既に6人の死亡が伝えられている。腎臓を悪くして療養中の患者は200人を越える。小林製薬に取っては全く不運だった。こうした殺人菌が派生することを予測する社内研究者が誰もいなかったことが不運だった。この先、被害がどれ程広がりを見せるかは、全く予測できない。日本は又また不名誉な事実を世界にばら撒いた。
静岡のお騒がせ知事の突然の退任表明。舌禍が身を亡ぼす。過去何回となく暴言を吐き、その都度釈明に周っていたが、今回は年貢の納め時となった。リニア新幹線は、大横車押しで、工事がストップし、本来の開通予定よりも10年も遅れてしまった。莫大な損金がJR東海の負担になった。強いては国民の負担になった。早稲田ボーイ。早稲田人種は往々にして我関せずの独善家が多いが、彼もその一人だった。
選挙で選ばれた知事だから、静岡県民の全てが清々したとまでは言えないが、もうかなり辟易としていただろう。去年は議会で知事解任が動議され、再選挙となった。やれやれだ・・。彼の独善によって、県政、県民が振り回された。