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京都駅は幾つもの路線が乗り入れる大きな駅だ。
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琵琶湖の左岸を走る湖西線はこのホームから出る。
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大津を出ると右側に琵琶湖が見えてきた。
大きな湖だ。湖の反対側には伊吹山も見える。
今日はいよいよ本番の琵琶湖の竹生島にある宝厳寺への巡礼だ。島に渡るフェリーの時間とか気象を考え、1日フルに予定を入れた。近鉄東寺駅からは一駅で京都駅だ。京都も新幹線を含め、幾つもの線路が交差する駅で、ホーム数も多く、賑やかだ。昨日奈良線で東福寺駅まで乗ったので、この駅の構造は大体が分かるようになった。今日の電車は湖西線だ。
琵琶湖を取り巻くJR線は2本ある。従来からある琵琶湖線(北陸本線)は大津から湖の左岸を彦根、米原を経由して、長浜から日本海の敦賀に抜ける本線だ。その後、湖の右岸も開発されて、湖西線として、今日向かう近江今津の先で北陸本線と繋がり、この左右の線路が琵琶湖を取り巻くようにして走っている。
京都駅を出た湖西線は逢坂山のトンネルを過ぎて直ぐにも大津駅に着く。京都と大津の距離は電車に乗れば僅かに10数分だ。だから最近ではこの大津や直ぐその先の草津など、京都の郊外住宅地として発展し、高層マンションなども目立つようになってきた。
大津を出た湖西線は近江神宮前に止まり、その先からは右手に琵琶湖が眺められ、その内お琴温泉に止り、左手に比叡山のある比良山脈、右手に琵琶湖の先の伊吹山の峰が見えてきて、少し人家の密集した安曇川の町並みを過ぎると目的の近江今津駅だ。途中7-8カ所の駅に止ったが、そのどこも乗降客は少なく、ローカル線の様相だが、電車自体は現代的な軽快車両になっていた。
途中、坂本、堅田を通り過ぎたが、もう何年前になるか、当時は足も元気で、坂本からは日吉大社の横の山道脇から、山頂の比叡山まで登ったり、3日天下に終わった明智光秀の最初のお城、坂本城址を訪ねたりした。湖に面した坂本城址は礎石しか残って無く、当時、芭蕉がここまでやって来て詠んだ句、「冬寂びて 明智が妻の 咄(はなし) せむ」が思い出された。
9時半、近江今津駅着。ここからは竹生島に渡るフェリーが出ていて、それに乗船する客なのか、10人程が下車した。駅からは真っすぐの直線道路で約300m程か。歩くのも大変だが、タクシーに乗る距離でもない。出航は10時。ゆっくり歩いても十分時間はある。正面に琵琶湖を眺めながら、ゆっくりフェリー乗り場に向かった。