ちゃおチャオブログ

日々の連続

補陀落渡海への旅(8)台湾人彫刻家・謝棟梁氏の彫刻展。

謝さんの個展に見入る人々。
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ロダンを思わせるような彫刻。
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誰をモデルにしているのだろう・・。
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10頭身の女性。
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宇宙からやってきた人のようだ。
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この上海美術館で個展を開く位だから彼も著名な造形家なのだろう。
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上海美術館2階のこの部屋は台湾人彫刻家の謝棟梁氏の個展会場になっていた。部屋の入口で入館者が順番を作って彼のサインを求めている。それも本の裏表紙などではなく、入口に置いてあるパンフレットの余白にサインしてもらっている。それを見て、当方も列の後ろに並び、順番が来てそっとパンフを押し出す。サインをもらってから「シエシエ」(謝謝)と言ったが、そんな発音では日本人とばれたかも知れない。

彫刻は具象もあれば抽象もある。具象は佐藤忠良、船越英治等の人物像に似ている。具象彫刻は大体誰が作成しても同じような感じになるのだろう。その人物像をModefyして、宇宙からやってきた人物像にしたり、桂林をバックにした抽象彫刻など多彩な活動が読み取れる。人気のある彫刻家なのだろう。室内は静寂が漂っているが、入口付近ではサインを求める人が引きも切らない。

彼が台湾人であることに驚く。中国と台湾の交流は日本人が日本にいてニュース等で知るよりは格段に深まっている。政治上の問題で双方相手国を認めず、従って大使館の設置はないが、経済的或いは人的交流は日中間を遥かに超えた領域にある。この上海周辺でも20万人を越える台湾人が居住しているという。日本人の僅か5-6万人に比べたら、比較にならない。先日シャープを救済した世界最大の電気部品製造メーカー鴻海は、本社を台湾に置くが、その工場の大半は中国国内にあり、広州工場では20万人からの中国人従業員を採用している。

謝棟梁氏の経歴を見ると、年齢と生まれはどこかが書いてないが、1969年に台湾大学美術科を卒業後、その後彫刻科に移り1971年に卒業しているが、これからすると戦後生まれの60歳前後と思われる。彼も又国共内戦時、蒋介石と共に台湾に移り住んだ国民党の両親に連れられ台湾に移住した外省人かも知れない。

ここに来ている参観者のほぼ皆全員は中国人で、日本人など自分一人(勿論白人など見えない)だろうが、彼等中国人はこの彫刻家が台湾人であるか否かなど全く意に介せず、ただ単純に作品を眺め、造形家本人からのサインを求めているのだった。経済中心の中国は年と共に政治が後退し、形骸化していく状況のようであった。
 
 
 
 
ああ、桂林の景色なども見える。
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天に上る龍? 又は命の昇華?
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芸術は国境を燃えるのか・・・。
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彼は台湾人だが、ここでは台湾も中国も無い。
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中国人に混じって、当方もちゃっかりサインをもらう。 http://static.app.widdit.com/images/features/searchwiddit.png
 
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謝棟梁氏。忘れないでおこう。
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