偶々偶然の一致だろうが、コンクラベと根比べ。ローマバチカンの新法皇にアルジェンチン人の枢機卿が選任された。法皇選では通例、直ぐには決まらず、根比べの投票が繰り返されるが、日本語の根比べもよもやポルトガルから伝わってきた言葉ではないだろう。
南米からは初、イエズス会出身者も初、ヨーロッパ以外の国からは1300年振りとのこと。コンクラベも2回目の投票で決まった。新しいものづくめの新法皇、11億人の民の頂点に立つ。今やこの4割、4億人以上のカトリック信者が南米地域に住んでいて、新法皇の良心もイタリアの北部、ピエモンテからの移民だ。この法皇選も地球の多極化を表わしているのかも知れない。
江田島の牡蠣養殖作業場で、中国人研修生、30歳が、55歳社長と高齢の女性作業員二人を殺し、自身も自殺を図った。中国人研修生は全国の養殖場に300-400人程いるようだが、この作業所には彼が一人だったらしい。去年の10月に来たばかりというからまだ半年程だ。この間に社長に対する恨み、つらみが嵩じたのかも知れない。周りに相談する仲間や、知人、肉親がいなかったことが、こうした不幸な出来事に発展した。社長にとっても、こうした仕返しをされるとは思いもよらぬことだったろう。恩を仇で返された、と死んだ今でも思っているかも知れない。コミュニケーションの難しさ、分かり合えることの難しさは、こんなところにもある。
自殺者が15年振りに3万人を下回り、前年より約9%、2800人減って、27,858人となった。経済、生活の減少率が一番大きく、Safety Netの充実が進んでいることを窺わせるが、更に網を巡らせ、経済的事情での自殺者を根絶させたい。