ちゃおチャオブログ

日々の連続

補陀落渡海への旅(89)国清寺の門前村と田舎料理。

集落に入ると最初に目に付いたのが、村の入口に掲げられている大きな標語だった。
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要は、子供をもっと産めや増やせや、との標語。この集落は「東升村」という名前のようだ。
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集落の入口付近には果樹園などもあって、今栗の花が満開だ。
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これは梅の実か杏か・・
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良く実がなっている。
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これから集落へ入って行く。
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この集落は天台山中をカバーする「龍穿峡景区」の入口に当たっている。
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どこにもあるような田舎町の情景だ。それにしても歩いている人が少ない。
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国清寺参道から見えた田畑越えの集落。夕食までにはまだ時間がある。かなり大きそうな集落で、何か田舎の食堂位はあるかも知れない。ちょっと様子を見に行って見よう。駐車場の脇から村に通じる道路が出ている。タイのような放し飼いの犬もいないから、誰も歩いていない村道を歩いても心配はない。

村に入ると最初に目に付いたのが、壁に白いペンキで大書された二つの標語だ。最初の標語は「生男生女一様好 人口素質最重要」、それに並んで「女孩男孩都是民族的希望」とある。最初の標語は「産めや増やせや人口問題最重要」、次が「女の子男の子が沢山いるのは民族の希望、東升村宣言」と書いていある。

一時期中国では一人っ子政策が全土に行きわたり、少子化が行き過ぎて人口の頭打ち、或いは近い将来の人口減の問題に直面しているが、そうした中央政府への反感、反発が地方から沸き起こってきていて、つい最近の事例では薄熙来事件に見られるような毛沢東の再評価、毛思想への回帰等があるが、人口減に悩む地方の切実な問題としては、中央政府の命ずる一人っ子政策を放棄し、子供をもっと産めや増やせや、とのあからさまな造反を行っていることである。

昨日、ここへ来る前の岱山島の辺鄙な集落で、毛沢東の標語と赤い星のマークを見たのは驚きだったが、過去40年、忘れ去られたかの様に思われていた毛沢東、マオチェトン、が今又各地でゾンビのように生き返ってきている現状を見ると、造反有理の思想は、地方の隅々の民衆の間に根強く息づいているのを思った。

ここ東升村集落の最初の入口で変な壁標語を見て考えさせられたが、この村自体、道路を歩いている人もなく、店屋も食堂もなく、何となく人家が密集し、以前はこの周辺の農業や林業で生計を立てていたと思われるが、今は多分勤務員として日中は天台県に通勤し、子供も多分街中の小中学校へスクールバス等で送迎されていると思われた。何か精気の感じられない集落だった。少子化の結果、過疎に陥っているのかも知れないが・・。

ざっと集落を回り、再び駐車場へ戻ると、駐車場を囲むようにして2-3軒のレストランが既に営業を始めていて、そのどこもが「田舎料理」、「野趣料理」の看板を出している。ここの売り物らしい。客はグループで天台の町中からやってきているようで、車で来れば20分もかからない。地方故、飲酒運転も天下御免なのだろう。

何の料理を頼んで良いのか分からず、隣のグループが食べている皿を差してお願いしたが、この辺で捕れるであろうタニシが大皿に載せられきて、意地汚くも3-4人分はあろうかと思われるタニシを平らげるのに苦労した。一昨日の補陀山での海鮮料理、昨日の岱山でのワタリガニ、今日の田舎料理。今回の旅行はグルメとは言わないまでも珍しい経験となった。
 
 
 
山に近いから渓流の流れも速い。
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一旦駐車場まで戻り、数軒あるレストランに入ることにした。
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皆賑やかに田舎料理を食べている。
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手始めに当方も隣と同じ料理を頼んだら、こんなに沢山のタニシが運ばれた。
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このテビチは本物だった。
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中国ウイスキー、「功夫」はこうした料理にはマッチする。
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一人で食べるのは大変だが、頑張ろう。
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最後に鹿の肉か何かのスープにご飯。この3日間で、一番美味しい夕食だった。
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