トプカピ宮殿を出て、広場の直ぐ先に「ブルーモスク」があった。
多分この「ブルーモスク」はトルコ最大のモスクと思われる。メッカの同名のモスクには敵わないが・・
ブルーモスクに向かう人々。
トプカピで今回の旅行は最終かと思っていたら、まだ後一つあった。スケジュール表では昨日行く予定になっていた「ブルーモスク」だ。昨日ガラタ橋の対岸から旧市街を眺めた際、なだらかな丘の上に4つの大きなドーム、モスクの丸屋根が見えたが、その中で最大のドームがこのブルーモスクだ。トプカピからは前の広場を横切って、殆ど隣接するモスクに入った。
「ブルーモスク」とはその名の通り、青みが勝ったタイルとかガラス石材で建設されているが、建築後既に400年以上経っていて、その青さも薄れてしまっているようだ。しかし、この壮大な建物は、アヤソフィアに負けず劣らぬ規模で、トルコ・アラブ建築家の技術の高さを思わせる。2020年、東京オリンピックのメインスタジアムの設計者もイラン人女性だから、中近東の人々はこうした宙吊りドームの建設には、昔から長けていたのか・・。
大きな3つが重なっている丸天井を下から眺め、出口付近の長廊下には、キリスト教のマリア様に抱かれた赤ちゃんのキリストを真似したようなイスラムの絵画が描かれていたが、偶像否定のイスラムしては珍しいものだった。東ローマ帝国或いは十字軍の影響でも受けていたのか・・。
この「ブルーモスク」を最後として、本当に今回の観光は終り、ガラタ橋の一つ先の橋を渡って金角湾の反対側に出て、見晴らしの良いレストランの2階席から、湾を眺め、対岸の旧市街を眺め、最後の昼食を食べ、イスタンブル空港へ向かった。今日1月8日、午後5時過ぎのJAL深夜便にて帰国の途につく。
1月2日、成田を出て今日までの6泊7日、夕刻のイスタンブルに到着し、興味森々の三郷さんと夜の町を歩き、翌朝は未明から又歩き、ダーダネルスの海峡では初めてそれ程美味しくもない「サバサンド」を食べ、その足でトロイを巡る。憧れのトロイ遺跡ではあったが、それ以上に驚いたのは、エフェスのギリシャ・ローマ遺跡であり、実に「小アジア」という意味をここで理解した。
翌日はパムッカレの温泉プール、いつしか黒旗さん、関野さん、吉村さん等々とも親しくなり、裸の付き合いではないにしてもプールに漬かりながらの親密さを覚え、翌日は石灰棚での足湯に仲良く漬かり、カッパドキアの洞窟ホテルでは、相互に部屋の訪問、異国情緒、ファンタジーのような世界を味わい、更に最終日、イスタンブルの歴史保存地区で、キリスト教、イスラム教、現代の歴史建造物を見ることも出来、紀元前10世紀以上も前の古い遺跡から、現代の最高級ホテル「コンラッド」にも泊まることが出来た。
もう齢70近くになる自分に取って、この先あと何年生きられるか知らないが、残り少ない余生、この旅行をいつまでも記憶に留め、一生の思い出として置こう。そして何よりもグループ総勢30数名、皆気持ち良い人達で、楽しい旅が出来た。それは何よりも掛け替えのないことだった。福島から参加した4人家族、札幌のご夫婦、金沢から参加されたご夫妻、その他、ご同行の皆さまには感謝したい。どうも有難う。
「海峡を 渡るフェリーや 春の風」
完
長通路にはキリストとマリアを模した、メフメットの像が描かれている。
金角湾の見える見晴らしの良いレストランで最後の昼食を摂り、この後、イスタンブル空港に向かった。
「海峡を 渡るフェリーや 春の風」