ちゃおチャオブログ

日々の連続

最悪のインド旅行記(18)ガート(沐浴場)。

バラナシのメインのガート、「ダシャ―シュワメード」。
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リキシャに乗って、人々はこのガートにやってくる。
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川沿いには合計84か所のガートがある。
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明け方の太陽は川の向こうの砂州の上から上がって来る。
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バラナシの街はガンジス川に沿って約2キロの位の長さに広がっている。内、その中心部は凡そ1キロ程で、川に向かって階段が作られた沐浴場、所謂ガート(Ghat)が連なっている。現在84か所のガートが作られている。これ等のガートはインド国中の王族やマハラジャ、大金持ちによって作られたものであり、本来は彼等のプライベート沐浴場である。が、隣と隣を隔てる仕切とか柵などはなく、インド人は勝手に入り込んで水浴びしている。又それを咎めたりする守衛や門番もいない。インド人は至っておおらかで、せせこましさが無い。従って84か所のガートを川沿いに横から横に歩いてくことも可能だ。

こうしたガートの中で、一番賑やかで、多くの観光客やインド人が集まってくる場所は、町の中心の大通りを真っ直ぐ川に向かって歩いてきた、突当りの場所にあるガートで、「ダシャ―シュワメード・ガート」と呼ばれている。道路から川面まではおそよ30段程の石段があって、横幅は100m以上はあり、目の前の川では大勢の人が水浴びしている。又、それ以上に大勢の人がこの石段に座って川浴びしている人や、感慨深気に川面を眺めている。ここへ来ると普通の人でも皆哲学者のような顔つきになる。

幅広の石段には本当の哲学者もいて、コンクリートの上に車座に座り、じっと正面を眺めている。ヨギ、ヨガの修行者かも知れない。こんな大勢人の集る場所で修行しなくても良さそうなものを、とも思うが、そうした喧噪の中で一人静寂を保つのが、彼等の修行であり、極意かも知れない。

隅の方にはヨガ行者のマッサージ師も何人かいる。即席で、タオルをコンクリに敷いて、足から腕、背中等のマッサージをしてくれる。聞いたら200円。当方も下肢が披露していたので、お願いする。中国の按摩とは違った、骨格・チャクラの考えに基づく筋肉もみほぐしだろう。気持ち良くなった処で川まで下りて、下半身を水に浸す。

生ぬるい水温だ。川水の刺激は無い。何か大きな沼か池に足を浸したような感じだ。それでも、ここガンジスに来て、腰の高さまで水に浸した、との喜び、感激はあった。ヒンドウ教徒ではないが、遥々日本からやってきて、3000年の歴史の中にわが身を置いた、との感動だ。周囲では同じような喜びを身体全体で表すように、ザブン、と頭まで潜ったり、お互いに水を掛け合ったりしている。死ぬまでに一度はこの川にやってきて、身を清めたい。人々は、そんな喜びに満ち溢れていた。



王侯貴族が川に面して個人のガート、別荘を作っている。右手の丸い建物は、3か月前の阪急ツアーで訪問したジャイプールの王様、スイン2世が作った天文台、マーンマハルだ。
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人々がここへ集って来るのは、3000年の歴史の中に組み込まれた、インド人のDNAが成せる技だろう。
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ヨガの行者か、哲学者か・・。
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人々の熱狂と憧憬。
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