ちゃおチャオブログ

日々の連続

イベリア周遊の旅(189)カタルーニャのジャポニカ。


カタルーニャ美術館の3階には、日本画の特別コーナーもある。
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かなりの枚数の日本画が展示されている。
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自分に取っては初めて見るような絵が多いが・・。
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日本画、ジャパニズモ、に関する説明がスペイン語、英語、フランス語で案内されている。
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ああ、安藤広重を思わせるような富士の構図だ。
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幕末になり、日本が従来の鎖国政策を転換し、門戸を海外に開く様になると、沢山の外国人が日本へやってきて、東洋の神秘的で珍しい文物に触れるようになった。その内の一つが浮世絵で、特にフランス人には気にいられ、多くの歌麿が買い取られていった。後のこの浮世絵の手法がフランス人画家に取り入れられ、かなりの影響を与えたと言われている。所謂ジャポニカだ。今までの自分の認識は、それはフランス人画家に限られた絵画法と思っていたが、どうもこの日本的な手法はフランスに限らず、ここスペインの画家にもいろいろな影響を与えているのかも知れない。

このカタルーニャ美術館の3階には、江戸時代の日本の絵画の特設会場が設けられていて、かなりの数の浮世絵や大和絵が展示されていた。思わぬ所で日本と出会い、内心嬉しくなると同時に、誇りにも思った。日本の絵画が海外で評価され、こうした特別のコーナーで展示されている。この美術館自体、沢山の入館者がいるわけではなく、各部屋は閑散としていて、入館者にとっては静かに、十分な時間を取って観察できるのだが、ここ日本絵画の特別室は、それでも他のコーナーの各部屋よりは多くの観覧者を集めていた。絵画の技法、技術論というよりかは、東洋のエキゾチックに惹かれていた面はあるかも知れないが・・。

さて絵画を眺めると、日本的ではあるが、以前見たことのあるような無いような・・、何とも評価できないものだが、或いはこうした絵画は日本人の目に触れる以前に海外に運ばれ、個人又は美術館の所蔵品になっていたからなのか・・。自分に取っても初めて見るような絵画が多かった。「フジヤマ」「ゲイシャ」は戦前の日本の代名詞のようなものだったが、成程、こうした浮世絵にも、欠かすことのできないモチーフだ。実際、彼等芸術的センスの高いカタルーニャ人の目にはどう映ったのだろうか・・。

ゴッホセザンヌ、モネ、マネ、ミレー等の印象派に与えた浮世絵の影響は美術評論家により語り尽くされているが、ここカタルーニャの芸術家、ミロ、ガウディ、ピカソ、ダリ、等々にどのような影響を与えているのか・・。興味の尽きない処ではあるが、当方門外漢であり、これ以上の深入りをするのは止めて、単純に絵画鑑賞だけに留めておこう。



日本画の次にはスペイン人画家だ。
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ああ、この絵は以前どこかで見た記憶はあるが・・。誰だったか・・、有名な画家の筈だが・・。
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骨董展示室もある。海洋都市国家だけあって、紀元前からの交易の貨幣なども展示されている。
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この国(ローマ帝国)では紀元前から既に金貨が使用されていた。
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ああ、このホールのインテリアは日本風の瓦屋根のようだ。
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