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日々の連続

四国霊場・徳島編(9)八番札所熊谷寺。

駐車場からゆるい登坂を100m進むと、熊谷時の中門に達する。これは二天門と呼ばれ、持国天多聞天が寺を守護している。
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右が二天門(中門)。その奥に本堂がある。
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熊谷寺本堂。千手観音が祀られている。
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本堂の更に奥の一段高い場所に大師堂がある。
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第六番安楽寺から次に向かったのは、第八番熊谷寺。同じ阿波市内にあるが、安楽寺は平地の中のお寺だったが、ここ熊谷寺は山懐に抱かれたお寺になっている。ラグビーで有名な埼玉の熊谷市は、その通りクマガヤ市と呼ぶが、この寺は同じ文字でも、クマタニ寺と呼ぶ。変にちぐはぐ感があるが、昔はこの付近にも熊でも出没していたのだろうか。尤も、熊谷市にある熊谷寺は源氏の武将、熊谷直実が祀られているのだが、お寺の名前はクマガヤ寺ではなくユウコク寺と呼ばれている。何が何だか素人には分からなくなってしまう。

この寺の山門、仁王門は四国霊場最大の大きさのものだが、バスはその前を通り過ぎ、参道すぐ下の駐車場に着いて、残念ながら見ることは出来なかった。駐車場からでもこの参道はかなり長く、緩い上り坂になっていて、足の悪い人には大変だ。山中にあるお寺だけあって、桜の名所のようで、桜の季節になるとお参りを兼ねての花見客も増えるそうだ。参道の左側には古い石塔が並んでいて、今は葉桜が茂っている。駐車場から100m程上った付近に古い木造門があり、この寺の中門になっていて、この寺では一番古い木造建造物だ。守護神は持国天多聞天で、この門は別名、二天門とも呼ばれている。

そこから少し上った先に本堂があり、その本堂から更に石段を登った先、奥の院のような所に大師堂がある。熊谷市熊谷寺(ゆうこくじ)は駅に近い平地に立っているが、こちらは山の斜面を利用しての、幽谷の中にある。今まで参拝してきた5ケ寺は全て平地の中にあったが、ここは鬱蒼とした樹木の中にあって、如何にも霊山、霊廟らしい雰囲気だ。

後で分かったことだが、この寺の名雨はクマから来ているのではなく、熊野権現の熊から来ているようだ。嘗て空海がこの地で修業していた際、熊野権現が現れ、金の観音像を授けたとのことである。本尊は空海が手彫りの千手観音であるが、その胎内に熊野権現から授かった観音像が収められているとのことである。今鬱蒼としている樹木は蜂須賀桜と呼ばれていて、阿波藩主、蜂須賀が植樹し、現代に受け継がれている。



大師堂にて心経を唱和。
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大師堂から下の本堂を見る。樹木が繁って、深山幽谷の趣だ。
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この本堂も昭和の初めに火災で焼失し、その後再築されたものだ。
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参道の横に立つ多宝塔。周囲の蜂須賀桜の緑樹が初々しい。
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