白峯寺の山門らしくない山門を入って直ぐの正面に護摩堂がある。
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その左方向に崇徳上皇を祀る頓証寺殿がある。
これは重文の頓証寺殿勅額門。天皇だったか、高松藩主の勅額だったか・・
先ずは石段の最上段にある本堂にお参りする。
続いて大師堂への参拝。
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愛媛坂出の五色台山中にある白峯寺は崇徳上皇のゆかりの寺だ。先刻天皇寺を巡拝したが、そこは上皇が崩御した場所で、その場所には白峰宮が建てられているが、ここ白峯寺には御陵があり、霊廟「頓証寺殿」が建立されている。この寺は9世紀初め弘法大師が五色台の白峯山頂に宝珠を埋めて、この場所に寺を創建した。それから300年以上後に崇徳上皇がこの地に流され、先刻の天皇寺近くで崩御したが、その遺体はこの白峯山上で荼毘に付された。その後上皇が亡くなった場所には白峯神宮が建立され、又、この白峯寺境内には白峯御陵も造営された。明治になって白峯神宮はこの地から京都に移転して行ったが、上皇の別称、白峯院はこのことから来ているものと考える。
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四国巡礼を始める以前、この寺と最御崎寺、竹林寺の3ケ寺はお参りしたいと思っていて、この寺以外の他の2ケ寺は巡礼以前に既にお参りをしていたが、この寺は今回が初めてだ。以前石鎚山に登るため岡山から瀬戸大橋を通って四国へ渡ったが、その時、正面に五色台の山並みを見て、この寺にもいずれ是非来たいと思っていたが、その後その機会はなく、延び延びになって結局今日になってしまった。11月中旬、紅葉には丁度ピッタリの季節に巡り合った。途中の五色台ドライブウエイは緑の雑木林が主流で、四国は暖かい土地で、矢張り紅葉には余り縁はないのかと諦めてはいたが、駐車場に車を止め、寺に向かうと、もう境内の外から紅葉が歓迎してくれた。寺の僧侶、関係者が何代にも亙って植林してきた結果なのだろう。
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重文の山門、これは七棟門の造りになっているが、境内に入ると先ず正面に護摩堂がドンと構えている。これも重文だ。次に左に向かって進むと、正面に頓証寺殿の勅額門があり、門の奥に頓証寺殿が収まっている。これ等はすべて重文だ。そこから右手に長い石段が続き、その石段の一番上に本堂が鎮座している。本堂もその横の大師堂も重文だ。この寺には重文が幾つかあるか分からない程、沢山の重文がある。天皇家との係わりの深い寺だけあって、それ等の歴史的価値も高いのだろう。先ずはその長い石段を登って、最上段の本堂にお参りする。ご本尊は千手観音。石段の両側には幾つかの御堂があって、その境内は今は紅葉の真っ盛り。本堂、大師堂でのお経をあげ終わったら、ゆっくり見ながら下山しよう。
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石段最上段には本堂と大師堂が並んで建っている。