今日は二十四節季の大雪。雪は降らないが、昨日から急に寒くなり、家にいることが多い。NHK再放送の逆転人生、布川事件の桜井さんを見る。強盗殺人罪で自白を強要され、無実なのに２９年間も服役していた。共犯とされた杉山さんは無罪確定後４年目の６９歳で病死した。二十歳から約３０年間、無期懲役囚として服役し、仮釈放後の再審で無罪となった。その間、両親は既に死亡していた。酷い裁判だ。関係者は酷いとも何とも思わず、無実の人間を押し込めた。許されざる国家の犯罪だ。
ただ桜井さんにしても杉山さんにしても、他者から受けたむごい仕打ちに関し、むしろ感謝している。杉山さんは素行の悪かった自分が刑務所にいたお陰で、悪いことをしないで済んだ、と。桜井は自分がこうした境遇に追いやられた結果、沢山の善意の支援者と知り合うことができた、と涙ながらに話していた。二人とも、他者から与えられた逆境をプラスに代えていた。他者を恨んだり、攻撃したりするのではなく、むしろ感謝すらしていた。仏の心だ。人生の大半を不自由な刑務所で過ごしたが、心は曇っていなかった。テレビの中だが、素晴らしい日本人と出会えることができた。
感謝の気持ち。大阪の５０の居候が、感謝の気持ちを忘れ、妹夫婦の二人の小学生を放火殺人するとは！ この両極端な人間性。どうにかならないものか・・。
