ちゃおチャオブログ

日々の連続

西国観音霊場巡り(15)音羽の滝を見ながらソバを食う。

奥之院から音羽の滝までの小径を初めて歩いてきた。気持ちよい林間コースだった。

 

平地に出ると休憩所風の茶屋があった。正面に音羽の滝も見える。

 

今日のお昼は音羽茶屋のソバだ。

 

 

清水寺奥の院から音羽の滝へ下る林間遊歩道を歩いたのは初めてだ。清水寺へは過去2回来ているが、このコースを歩いたことはなかった。清水の舞台から奥の院音羽の滝までは一方通行の順路になっていて、人の流れは自然とこの遊歩道に向かう。2回来たと言っても、最後に来たのは大学生の頃だから、もう50年以上は経つ。当時は無かった遊歩道も、その後の整備で作られたのだろう。林の中の小径で、しかも正面に清水の舞台が見え隠れする。塵芥を離れた幽玄な気分にもなった。

 

小径を抜けて平地に出た所に休憩所風の茶屋がある。三方の壁やガラス窓を取り払った、風遠しのよさそうな店だが、客は誰も入っていない。歩き続けてきて足も相当に疲れた。店の直ぐ前には音羽の滝もあって、沢山の人が順番を待って長い柄杓で流れ落ちる清水を飲んでいる。丁度良い、ここでお昼にしよう。メニューを見ると本当に茶屋風でソバ程度しかない。ソバにしよう。この店が江戸時代からこの場所にあったかどうかは知らないが、もしも江戸時代から続いているとしたら、今も昔も同じような作り方だろう。ソバの実もソバ汁も日本伝来のもので、日本人のDNAに入り込んでいる。ソバを食って江戸時代を想像した。

 

ソバが出来上がる前、初老の店員がコップ水を持ってきた。透明ガラスになみなみと注がれた水を飲んだら、実に美味しかった。疲れた身体に染み通るような美味しさだが、これが清水かも知れない。コップ1杯を空にし、ソバを食べ終えた後、半コップの水を所望した。食後、自分も列に並んで不動明王にお参りし、長い柄杓を取って、流れ落ちる清水を汲み、2回飲んだ。音羽の清水。ここまでやって来た甲斐があった。

 

ああ、ソバも美味しかったが、コップ水も美味しかった。音羽の清水だろう。

 

よし、皆にならって自分もこの清水を飲みに行こう。

 

長い柄杓で2杯も飲んで、茶屋を出ることにした。茶屋前から正面に舞台の足桁が良く見える。