ちゃおチャオブログ

日々の連続

6.20(火・晴れ)平和親善の伝道師、両陛下の蘭印訪問。

 

 

両陛下が初の外遊先にインドネシアを選んだ。二人の好み、嗜好から言ったら英国か、蘭印ではなく本国の和蘭かと思っていたら、インドネシアになって、アレ、と思った。東南アジアは良いとしても、親日国のタイとか、ブルネイ、或いはブータン辺りかとも想像もしていたが、少し的が外れた。

然し、今は軍政とは言え、インドネシアも昔からの親日国で、先代平成天皇も大歓迎された。八紘一宇大東亜共栄圏を今更持ち出しても意味はないが、戦前の日本は欧米列強に占領され、植民地化されたアジア各国の開放も大きな目的の一つだった。現に日本軍はインドネシアに進駐し、宗主国オランダを追い払い、軍政を敷いたとは言え、この国の独立を支援した。今村均大将も確か一時的にこの地の司令官であったかと思う。

 

戦後はスカルノの第三夫人になった銀座のママ、デヴィさんが高齢の今も元気にマスコで活躍しているが、思い出されるのは、石油外交でインドネシア訪問を予定した田中角栄が地元の反対デモ、騒乱で訪問を断念したことであり、その数年前、アイゼンハワーの特使として、日本訪問を予定した補佐官のハガチーが、大きな学生デモで訪日を拒まれた事件との裏表、立場を代えた瓜二つの事件だった。

 

日ー蘭印間には過去様々な出来事、接点があったが、戦後も10数年経ってから生まれた今上陛下に取っては、そうした過去の出来事よりか、平和日本に留学生としてやってきた蘭印青年の思い出、父平成天皇から聞いたボロブドゥール遺跡の素晴らしさ、自身が強い関心を持っている水問題、等々、この国を最初の外遊訪問国として選んだのにはそれなりの理由があったのだろう。

日本のマスコミにはそれ程多くは報じていられないが、両陛下の訪問は現地で大歓迎され、ジョコ大統領を初めとして鄭重なおもてなしを受けている。正に天皇皇后両陛下は日本の平和外交の伝道師で、これ程価値ある親善外交はない。日本国に天皇家が存在していることによって、日本は世界に大きな誇るべき地位を得、金銭には代えられない崇拝を得ている。日本国、日本人に取っては得難い宝物だ。

今次の陛下蘭印訪問により、今まで以上に強い絆が両国間に生まれる違いない。平和の伝道師、どうもありがとう。