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日々の連続

第2回西国観音霊場大阪編(20)西国霊場第五番葛井寺参拝。

葛井寺は案外こじんまりとした寺だが、境内は良く整備されている。

 

  • 藤棚も幾つか見える。

本堂に安置される本尊、十一面千手千眼観音奈良時代の作成で国宝だ。

 

熱心にお参りしている人もいる。

 

 

近鉄葛井寺駅前の凡そ300m程のアーケード街を出た直ぐの左側に西国観音霊場第五番札所葛井寺があった。町中にある霊場で、今まで見て来た大きなお寺と比べると、普通のサイズのお寺であった。藤井寺市にある葛井寺。勿論お寺が先に出来て、町の名前は後から付いてきたものだ。

藤井寺葛井寺。四国徳島吉野川中流域に四国八十八ケ所第十一番藤井寺があり、自分も3年ほど前に巡拝したが、その寺も境内はそれ程大きなものではなかった。だが、名前の通り、あちこちに藤棚があって、参拝したのは5月の半ば頃だったが、生憎藤の開花が終わった後で、青々とした葉が茂っているだけだった。そこは名前の通り藤の花で有名な霊場だった。

四国霊場は第一番霊山寺から始まって最後の八十八番大窪寺まで、お寺の呼び方は全て「じ」と読むが、この寺に関しては「じではなくてら」と呼ぶ。又大半は真言宗のお寺だが、この寺は臨済宗になっている。開基は弘法大師で、修行の檀横に藤の木が植わっていたことから藤井寺と呼ばれるようになったのだが、大阪葛井寺弘法大師とは関係なく、百済王族の葛井氏が開基と言われる。

葛と藤。同じ蔓性であるが、全く別の植物である。葛は葛湯、葛餅、葛根湯など、根の部分を取り出して食用薬用にしているが、藤は単に花を愛でるだけだ。ただその文様は古代ギリシャから使われていて、唐に渡り、唐草模様として日本にも移入されて、いろいろな装飾品に使用されている。平安貴族藤原氏の家紋も藤の花で、藤紋と言われている。

その葛から如何なる事情で藤に代わったのか、この寺では葛を植えるのではなく藤棚を作ることによって、藤で有名な寺になり、この町の市名にもなった。藤ーウイステリアと葛ーロバタ、それと又同じ蔓性のクレマチス。それぞれに違いがあって面白い。

 

境内には松も多い。

 

正面が本来の正門、南大門だ。

 

大師堂もある。

 

境内の藤棚。