ちゃおチャオブログ

日々の連続

イベリア周遊の旅(67)丘の上のバールで朝食。

リスボン市内には幾つかの市電が走っているが、ここの市電は下の広場と丘の上を結ぶ、200m位のケーブルカーのような市電だ。
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市電に乗らない人々は、この坂道を毎日上り下りしている。
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ケーブル道の壁面には躍動的なペインテイングが描かれている。
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ケーブル坂道を登った丘の上は広々とした公園になっている。
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折から丁度朝日が昇って来た。
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リスボンでのペンションは下のレスタウラドーレス広場と上の丘を結ぶ約200m程の急斜面を上り下りするケーブカー(市電)のほぼ中程辺りの住宅地の中にあり、近くにはバールとかカフェはない。従って、朝食を摂るためには、このケーブルカーの坂を下って、下の広場まで出るか、丘の上に出るかのどちらかしかない。下のケーブルカー乗り場のすぐ横には東京にもある「Subway」のファーストフード店があるが、朝からアメリカンハンバーグも食べたくない。そこで坂の上の方へ行ってみることにした。

坂は真っ直ぐのかなりの急坂で、ケーブルなら5分も掛からず上に上げてくれるが、朝のこの時間、ケーブルはまだ動いていない。坂の両側には歩道があって、そこには鉄棒の杭も打ち込んであるから、坂を上る人は、その杭棒を手助けに、身体を上に持ち上げている。ちょっとした杖代わりだ。こうして何人かの人は、この凡そ200m程の急坂を上り下りしているのだが、毎日こうして足を鍛えていれば、サッカーも足腰のしっかりした選手が出てくるだろう。

この坂道の片側壁面には、街の芸術家の芸術作品?が躍動している。主に原色の曲線で、全くそれは一つの芸術作品!だ。棟方志功は、小さな版画版にこうした躍動的な曲線を描いていたが、ここでは長さ10m、幅2mを越える壮大な野外芸術だ。

原始的な絵画、命の躍動。これを描いたのは街の無名の青年だろうが、もういっぱしの芸術家と認められても良いだろう。しかし、ここでこんなことをしている限りでは、生活も豊かにはならないし、却ってペイント代の出費だけが嵩むだろう。しかし彼、或いは彼女は、そうした出費も厭わず、命の躍動、生命のありがたさを表現したかったに違いない。

坂を上り切った丘の上は崖上の広い公園になっていて、折から朝の太陽が街の向こうから上がっている処だった。膿らしきものもチラと見えるが、これは実際には海ではなく、広いテージョ川だ。昨夜はもう一つ先の中華レストラン屋上テラスからリスボン市内を眺め、今朝は、更に高い丘上の公園から市内を見下ろす。リスボンは実にどこへ行っても丘があり、その丘上からの眺望を楽しめる。

崖上の公園から朝日が昇り切るの見終え、公園の向かい側に1軒バールがあって、何人かの客が出入りしている。そうだ、今朝はここで朝日を浴びながら朝食としよう。と言っても相も変らぬサンドとタルト、即ちナタになるのだが・・



街の先に海のように見えるのはテージョ川だ。
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リスボンはあちこちに丘があって、高台からの眺望がすばらしい。
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公園内には名前は知らないが、過去の偉人を顕彰している。
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公園の迎いにバールがある。ここで朝食を摂ることにしよう。
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うーん、いつものコーヒーとナタだ。
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