ちゃおチャオブログ

日々の連続

江南周遊(11)長江を遡り、上海浦東空港へ。

機は長江を遡り、長江右岸の上空と飛ぶ。
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貨物船が幾つか停泊している。呉松港かも知れない・・。
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江の川幅は実に広い。
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国際河川、大きな船舶が航行している。
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昔の遣唐使などの記述を読んでいると、数日洋上を航海した後、海の色が徐々に茶色に濁ってきて、船乗りは大陸に近づいたことを知る、海の色が変わったのを知って、この航海も無事に大海原を乗り切ったことを知ったようだ。大量の土砂流が世界で2番目に大きな川、長江から流れ出て、広範な範囲の海上を濁すのだ。それは今も、遣唐使の昔も変わらない自然の現象だ。だが、それでも今の海の濁りは異常だ。自然の土色ではなく、何か汚染物質が混入しているような灰色だ。水俣阿賀野川が工場排水により汚染されて、死の川となったように、世界の工業地帯となったこの流域の浙江、江蘇の両江省の大量の汚染物質が、この世界第二の長大河川を死の川にしているのかも知れない。

瀕死に喘いでいるような灰色の海と空の間から、ぼんやりと海岸線が見えて、それに沿って暫く南下すると、機は右に半回し、今度はこの長江の上空を飛翔するように暫く北上する。機上からはこの長大な川の河口付近の両岸が同時に見える。確かに広い。海のように広い。ブラジルのアマゾンに次ぐ大きな川だ。河口付近では両岸は20キロ以上も離れている。それは中央線で言えば、東京駅から新宿、中野を通り越して、荻窪辺りまでの距離に相当するだろう。

嘗て、この河口付近がどれ程広いのか、確かに虹口区にある復旦大学の新キャンパスが河口付近にあるというので、地下鉄に乗って行ってみたが、川はその埋立地にできた新キャンパスからも遥かに遠く、見えもしなかった。唯一この大河を間近で見たのは、南京大橋からで、そこへはバスで行ったのだが、その橋の手前数百mも前から、轟々と響く濁流の音に脅かされたのだが、実際橋の上から眺める激流は、丁度この辺りの川幅が狭まっていて、より流れを早くしているのだった。

昔は揚子江と言い、今は一般的に長江と呼ばれている。いつの頃、どうした理由で呼び方が変わってきたのか、自分には詳しい背景は知らないが、自分には聞き慣れた揚子江の方がしっくりする。今はどうか知らないが、確かここは国際河川で、大型客船、貨客船がずっと上流の南京、武漢重慶の先の山門峡辺りまで遡上できた。確か赤壁の譜もその辺りにあったか・・。

機が少し右左に向きを変えるたびに、左岸が見えたり、右岸が見えたりする。機上からは上海郊外の呉松港がどこかは見えないが、大きな貨物船が川を航行している。どこかこの辺りにあるに違いない。機は又急に左旋回し、どんどん高度を下げ、上海浦東国際空港に着陸した。浦東市区にある上海摩天楼街の超高層ビル群を見ることは出来なかった。



間もなく上海浦東国際空港(Shanghai Pudong PVG)
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Now Landing!
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3時間強の飛行を終え、着陸した。
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ああ、見慣れた浦東(プートン)空港ビルだ。
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