ちゃおチャオブログ

日々の連続

10.23(金・小雨)無能な三菱重工経営陣。

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大戦中のゼロ戦から始まって、半世紀前のターボジェット、YS11の伝統ある日本の航空機産業。三菱重工が新たに開発したリージョナルジェットに多くの日本人は快哉を叫び、1日も早い日の丸ジェット機が日本の空を飛ぶ姿を千秋の思いで待ち望んでいた。

処があに計らんや、三菱は昨日その航空機製造をストップして、日の丸ジェット機が空を飛ぶ雄姿は夢と消えてしまった。

三菱経営陣には重大な経営上の誤りがあった。その誤りを最後まで正すことができず、今日の悲惨な結果を生んでしまった。いや、今日の結果は既に4-5年も前から見えていたのだが、30人からいる取締役は誰一人声を大にして方向転換を求めなかった。結果、開発がスタートして以来のほぼ20年間に失われたお金は数千億円にも及ぶ。航空技術としては一部残されたのだから、全くドブに捨てた訳ではないが、日本の国富を失わせたことには違いない。

この20年の三菱の行動を見ていると、全くバカな連中の集まりとしか見えない。それはあくまで米国航空局の型式証明を得ることにこだわり、それを最大唯一の目標として、いたずらな時間と経費を浪費したことである。日本から何年も遅れて同じ中小型ジェットを開発した中国では、日本よりも随分早く、もう4-5年も前に完成し、現在数百機以上の同型機が中国の空を飛んでいる。中国は何も米国の型式証明を求めなかった。中国国内で飛行するのだから、中国当局の証明で十分だった。今ではその中国の証明で、外国にも輸出している。外国航空会社がその証明で十分と判断すれば、それで良し、としているのだ。

三菱経営者は最初から外国に売るために米国の型式証明を求めたが、ドアのノッチとか些細な問題、飛行そのものには全く影響を及ぼさない部分での難癖を付けられ、何年経っても証明書は得られなかった。既に3年前、新型ボーイングで、最新鋭の旅客機がエチオピアとマレーシアで連続して墜落し、米国航空局の杜撰さが明らかになっていた。そんな航空局が日本の最新鋭機に証明を出さないのは、いじわると気が付くべきだった。合格もできない東大に10年も続けて受験し、青春の10年間を棒に振ったようなものだ。取り返しようもない。

3年経っても米国から形式証明が得られないと分かったら、それは諦めるべきだった。日本の航空当局から証明書を得て、中国がやったように、国内限定で運航を認められるよう、方向転換すべきだった。そうしていれば、今ではもう日本の空に何百機の三菱航空機が飛んでいるだろう。そうして実績を作り、世界の空に打って出るべきだった。

株主も無能だった。この5-6年、株主総会で、この問題が論じられたとは聞いていない。シャンシャン総会で、経営陣の言いなりになっていた結果、三菱の株価は三分の一以下になり、多くの資産を棄損した。それは無能な株主が招いた自己責任だ。大株主の日銀、GPIFもだんまりだから、間接的に国民も大損をしている。馬鹿どもの集まり。これが今の日本の大企業の形だから情けなくなる。経営陣は即辞任せよ!今からでも遅くない。新経営陣は、米国を諦め、日本の航空当局に形式を求め、取り敢えずは国内専用の航空機として、製造を再開すべきだ。それ位のダイナミックスが経営陣には求められている。

 

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