横谷展望台の前には、観音堂が建っている。元陸軍中将が昭和の初めに建立したようだ。
ここの展望台には当時の皇太子ご一家も訪問されたようだ。
横谷周辺の案内図。
先刻、大滝神社の解説板。
横谷展望台の前には比較的新しい観音堂が建っている。聖観音に参拝し、案内文を読むと、昭和12年、陸軍中将一ノ瀬さんという人が、風光明媚なこの場所を気に入り、地元の資産家と計って、この場所に聖観世音菩薩を安置したという。現在の御堂は昭和50年に再築されている。その直ぐ横には皇太子ご一家行啓の記念碑も立っている。ご一家とあるから、現天皇と雅子妃、その一人娘、愛子さんも一緒に来たようだ。車も通れる程の幅広の遊歩道は、その時に整備されたのかも知れない。
その幅広の遊歩道をゆっくり歩き駐車場に戻る。ここでは50分の時間を取っているので、自分のような足の弱い人が、ゆっくり歩いても十分時間はある。京都の寺社のように人工的に植林して紅葉の見栄えを良くしている訳ではなく、ごく自然のままに木々が紅葉しているので、色も様々だ。それが自然の林の中を散歩するようで、却って落ち着く。ブナ、楓、壹、楢、等々、本当に雑木で入り混じっている。
ほぼ20分程掛けて駐車場に戻り、更に駐車場の端から全面の横谷渓谷を眺める。先刻の御射鹿池からはこの谷を横断してハイキングコースが作られているのだが、今は冬場でコロナ禍。ハイキングしている人の姿は見えない。途中には大きな滝などがあったりして、コロナのない普通の夏場では、かあんりのハイカーもやってくるのだろう。ハイクで凡そ1時間、今の冬場の山も良いかも知れない。自分の足がまだ元気な頃は、こうした冬の奥多摩をあちこち渉猟したのだが、今はもう懐かしい思い出の中にしか存在していない。横谷に別れを告げ、次の昼食場所、白樺湖、池之平に向かった。
遊歩道の周囲には、色とりどりの雑木が紅葉している。
野生の紅葉。
山の紅葉。
駐車場の横から、再度横谷を眺め、次の白樺湖に向かう。