ちゃおチャオブログ

日々の連続

7.5(火・曇り)不思議な家族。東村山の一家人放火心中。



 

今年5月、隣接の東村山で深夜の火災があり、そこに住んでいた家族4人が焼死した。60代の両親と30代と20代の次男と四男。当時長男は別居していて、難を逃れた様だ。この時の新聞は、速報だけを伝え、詳細な状況は不明だったが、素人考えに思っても、幾ら真夜中とは言え、それ程年寄りでもない両親と、若い男性が、誰一人逃げることは出来なかったのかと。

火事に気が付けば、2階から飛び降りるとか、裏口窓を破って外に出るとか、何らかの方法で逃げ延びようとするのが人の本性だが、この家族にはそうした批難行動に関しての新聞記事では不明だった。出火原因については、警察と消防で捜査中とのみ出ていた。

 

それから1か月、先月になって記事の続報が出て、建物解体中に別の部屋から、今まで不明だった3男の遺体が、毛布にくるまれて発見され、解剖の結果死後数年は経っている、との内容だった。3男は次男と四男の間だから、30歳前後と思われるが、この息子が死亡した時、両親はどうしてその死を隠したのか? という大きな疑問で、新聞では一切触れられておらず、歯がゆい思いをした。

家族がその死を秘匿したという事は、3男の尋常ではない死に方で、家族間の争い、或いは親族殺人も想像された。それでもって、警察にも病院にも届け出ることができなかったのかと。それに、この今回の4人焼死事故の原因にもなっているのではないかと。この家族には別居の長男が生存していて、記者が長男に当たれば、何らかの事情が得られるのではないかと思ったが、新聞は警察発表を載せているだけで、読者には事件の背景は全く見えなかった。

 

毎日新聞だが、どうでもよいような下らない記事を1面に堂々と載せていたり、社会面にしても、事件性のニュース続報はおざなりで、読むに値しない記事が多かったのだが、今日は珍しくこの事件について、少しばかり掘り下げた詳細な内容の特集記事が掲載された。

3人の記者の連名記事によれば、この火災は父親(65才)が家族3人と自分自身に灯油を掛けて、ライターで火を付けた一家心中との捜査員の見方を載せていた。4人とも2階の和室で死んでいて、死因は一酸化炭素中毒。4人に外傷は無かったようだ。それに6年ほど前の3男の死は事件性は無く、過酷なダイエットによる栄養失調死と見られた。この時、両親なり、他の兄弟がどうして警察に連絡し、葬儀も行わなかったのか、との事情については、記事は全く触れていなかった。

 

家族の事情としては、今から30年ほど前にこの家に転居してきた。丁度その頃、3男が生まれ、4男は数年後に誕生した。少なくともこの家族は30年以上、ここに住んでいたことになる。だから、子供4人は当然地元の小中学校を出た筈だ。子供たちが高校へ行ったのか、大学まで出たのかは記事は触れていない。調査不足だ。

父親は新聞配達をしていたようだが、2年前、足を悪くして販売店を退職した。どこの新聞社かは出ていない。よもや、毎日新聞社ではないと思うが、これだけの大事件、販売店にもしっかりと調査し報道すべきだ。この時に、家主にお願いして、家賃の減額をしてもらった。今日記事で、この家が自宅ではなく、借家ということが理解できた。

 

64才になる母親は、どこかでパートをしていたが、3月にパート先を退職し、この時初めて家賃の支払いが遅れたとのことである。そして5月に一家心中。とすると、36才の次男も26歳の四男も、何らかの事情で仕事に付けない状況だったのか・・。結局、収入が絶たれ、生活に困り、行政からの救済も無く、長男からの支援も無く、死を選ばざるを得なかったのか・・。家計の事情は6年前も同様で、それでもって三男の死も葬儀も上げられず、隠すことになったのか・・。

 

折角の3人の記者による特集記事だが、まだまだ掘り下げは足りず、隔靴掻痒。読者にとっては全くの不十分な内容だ。預貯金、生活保護、親族間の問題、生活苦、等々・・、知りたいことは沢山ある。個人情報の壁はあるとしても、成人家族の4人の心中。社会の闇を明らかにすべく、記者諸君の更なる調査を期待し、続報を待つ。