梅雨入りしたばかりだが、今日はもう晴れ。この処2週間も野川に行っていないので、植物園に行く。2週間の間に夏の花が元気になっている。真っ赤なカンゾウ、野カンゾウが沢山咲いている。これはキスゲよりも色が濃く、持ちも良い。楽しみにしていた合歓。あっという間に満開になっている。梅雨に咲く花。
「象潟や 雨に西施の 合歓の花」
芭蕉は梅雨の季節、秋田象潟、干満寺へ行ったのだ。その時、合歓が満開だった。合歓から芭蕉は、紀元前5世紀、中国戦国時代、越の美女、西施を咄嗟に思い起こし、こんな俳句を作った。芭蕉の知識、教養の深さに感心する。
もう10年近く前、中国紹興を訪問し、越王勾践と西施の巨大な記念碑を見て来た。その時は4月だったが全山に合歓の木が満開の花を咲かせていた。合歓はこの地方が原産だ。何時の頃、日本に移入されたのかは知らないが、芭蕉の頃には既に日本の中にも馴染んでいたのだろう。
梅雨の晴れ間。代表格の紫陽花も満開だ。去年の6月、奈良の長谷寺を参詣したが、あの寺の紫陽花も、今頃は満開に美しく咲き乱れているだろう・・。去年の奈良巡礼記はまだ終わらないが、もう直ぐだ。以前と比べ、脚力同様に、筆力もガクンと落ちている。