天皇、皇后両陛下の英国訪問、1週間の旅を終え、昨日帰国した。去年のインドネシア訪問に続く2回目の外国訪問。今回は特に英国国王、チャールズ3世からの特別招待で、国賓で訪英された。陛下に取っては25歳時のケンブリッジ大学留学以来の38年ぶり。雅子妃に取っても、25年ぶりの訪問だ。
体調の優れない雅子妃を慮り、一部単身行動もあったが、チャールズ国王からの暖かいもてなしに心の鎖も解け、本当に伸び伸びと、ストレスのない5日間を過ごされた。天皇就位直後には祖父の昭和天皇に随分似て来た、と思ってみていたが、ここ数日のテレビ映像では、父、平成天皇にも似て来た部分が見えてきて、祖父と父、二人の面影が、ミックスされて今上天皇に凝縮されてきたようだ。英国民から大歓迎され、毎日のテレビ報道では日本国民からも更なる親しみが倍加した。
人間天皇、78年前の敗戦時、昭和天皇はそれまでの現人神から人間に還帰され、爾来、天皇は国民との隔たりを無くすよう、努力を続けて来た。戦後3代目の天皇、漸く英国ロイヤルファミリーの姿に近づきつつある。就位直後の図太い地声も訪問中のインタビューなどを聞くと、穏やかな声音に変り、品の良さが高まって来た。まだ見たことは無いが、皇室もXとかFBのHPを作成し、日々の出来事を公開している様だ。エチオピアのハイレセラシエ王家が途絶えた今、世界では一番古く歴史のある王家となった今、日本国民だけでなく、世界の人々からの平和の象徴、尊敬と崇拝、こよなき永続性を希求されることだろう。
日本の人口が20数年後には8000万人にまで減少し、GDPも縮小し、日本は最早大国ではなく、ミドルクラスの国になったとしても、日本には平和の象徴、天皇家が存続していることにより、世界の人々からも友愛され、尊敬され、重んじられるだろう。日本の貴重な資産だ。1週間の訪英、お疲れ様でした。