関税は世界経済に取っても、人々の生活に取っても悪だ。関税の全く無い世界は、実際の弱肉強食で、強者が勝ち、弱者が死滅する。だから関税は全くのゼロではなく、一定の弱者を救済する最低限の手段としての保護的枠組みは必要であって、その限りに於いては、一定の低い関税があるのは止むを得ない。しかし自分は関税男だと大言するトランプのような突拍子もない、一方的で抜け駆け的な関税の賦課は許されない。
先月、青天の霹靂のようなトランプの全世界に対する高額関税に世界の経済は驚天動地し、大混乱に陥ったが、最近になって、徐々に各国との話し合いが始まり、先週は英国を第一番として、関税引き下げの交渉が妥結した。こうした流れを先取りする形で、市場も徐々に平常を取り戻し、英国株式は実に16連騰、日本やドイツなども連騰で、各国株価は高額関税賦課以前の水準に戻して来た。
ここへ来て、昨日からジュネーブでスタートした米国ベッセントと中国何副首相の交渉は今日の夕方一定の結論が出て、共同記者会見が行われた。米中双方が115%づつの関税を引き下げ、一律10%及び合成麻薬分の20%に落ち着いた。この発表を受けて円が再び続落、148円後半まで下げる。ドルに対しては3円以上の下げ、他国通貨に対しても円が全面安。一方で今日発表された財務省去年度の貿易統計は30兆円を越える経常収支の黒字で、去年を4兆円以上上回り、過去最大。海外子会社からの利子、配当などが40兆円を越えて、貿易収支の赤字を埋めるに十分だった。・・これ程稼いでいる日本の円が、どうして円安になるのか自分には理解できない・・。お陰でメキシコペソに売りを掛けていて、足抜け出来ずに、日々赤字が増えていく・・。・・いつか損切しなければならないが・・。タイミングが分からない・・。
今日は新聞休刊日。大手紙以外の中小の新聞も今日は休刊。今日の命題はなし。