ちゃおチャオブログ

日々の連続

中国・歴史の旅(7)上海博物館案内2.多民族国家中国。

博物館の少数民族工芸館には20数種族の民族衣装、工芸品などが展示されている。
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多種多様な民族が中国の一員として、個性を発揮している。 http://static.app.widdit.com/images/features/searchwiddit.png
 
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館内にはこうした電動歩行器なども用意されている。 http://static.app.widdit.com/images/features/searchwiddit.png
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祭礼用の衣装はどの民族も最大の意匠を凝らしている。 http://static.app.widdit.com/images/features/searchwiddit.png
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タイ種族は仏教工芸品が多数を占めている。
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上海博物館4階、中国玉器館の隣は中国国内に生活する少数民族の衣装、民芸、生活品、必需品、その他の展示室になっている。中国の国土は日本の約26倍、人口は約12倍。その広さはアメリカよりも大きく、ロシア、カナダについで3番目である。人口は勿論世界一。世界の人口の6人に一人が中国人だ。台湾、シンガポーリアン、世界に散らばった華僑の数を入れれば、5人に一人、4人にの一人が中国系になるかも知れない。

この様な膨大な数の人口と国土を有する中国にあって、一体何百種族の少数民族がこの国土に中国籍として生活しているかは知らないが、この中に朝鮮族は入っていても、日本族が居ないのは幸せだった。おたおたもちもちしていたら、残留孤児の子孫など、日本族の一員として組み入れられてしまうかも知れない。

逆に言うと中国はそれ程包容力が大きく、種々雑多な要素を満遍なく包み込み、一つの国家を形成しているとも言えるのだが、近年にみられるチベットの併合、西域、ウルムチカシュガル辺の騒乱、などのニュースを見聞きするに連れ、国家形成を急くあまりの火急のやり過ぎが目に余り、国際社会からの顰蹙を買っているのも事実である。

そうした民族・政治の世界はさて置き、この部屋に展示されている色とりどりの民族衣装は、人々の多様性を表現し、南方、シャングリラ(香格裏拉)辺の山間では、一つ谷を越えた隣の集落には又違った種族のグループが数百年、数千年と日々繰り返し独自の文化を継承し、生活している、と言った、民族学者に取っては垂涎の出るような展示品の数々であった。当方興味のあるタイに関して眺めてみると、当然ながらタイ族の展示物もあり、又仏教関係の骨董品なども置かれていた。

この中で、ハッとしたものが「能面」であり、インドネシアガムランに出てくるようなお面とか、以前タイ旅行で買った鬼の面とそっくりのものとか、これはこれは日本の能面がどうしてここに展示?と思わせるような翁、媼、夜叉の面なども展示されていて、アジアに限らず、広く人間社会に共通する仮面劇の文化史を見るような思いもした。

日本の能が中国のこうした仮面劇からの影響を受けて発達発展したものかは知らないが、展示物の中に「Nuo Opera」などの文字を見つけるにつけ、或いはひょっとして「能」は日本に置いて発祥し、後年中国、アジア地方へ仮面劇の一つとして移入されたのではないか、と秘かに得心もした。
 
 
 
 
やや、このお面は何だ? どこかで見たような・・
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インドネシアガムランの時の踊りやワンヤンクリットに出てくるようなお面のようにも似ている。
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何だこれは! 能面のようにも似ているが・・
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はあ、矢張り「Nuo Opera],中国の「能楽」なのか・・ http://static.app.widdit.com/images/features/searchwiddit.png
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何とも言えない芸術作品である。
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