文芸春秋は別の人が読んでいて、先に週刊朝日を。司馬遼太郎が「街道を往く」で、福井の大野を訪ねているが、その中に宝慶寺が出てくる。自分も以前行ったことのあるお寺で、福井サバ街道をずっと山の方に入って行った、周囲に人家も何もない、山裾のお寺だ。禅の修行の寺であり、当時、金髪の外人女性がいた。
この寺が道元禅師の弟子として中国から一緒に付いてきた寂円上人の開創とは知らなかった。今日の週刊誌で初めて知る。上人は長生きして、93歳で止寂したとのこと。当時としたら、驚異的な長命だ。道元さんが寧波の天童寺で修業した際、まだ25歳位の若さで弟子になったとのことである。
僅か1頁の写真と記事だったが、懐かしく読んだ。
前の人が文芸春秋を読み終えたので、早速手にする。今月号は読み物が豊富だ。
時間があるので、前の方の頁から読み進める。最初の写真、クリムトのパラス・アテナー。アテナがポセイドンに殺されたメドーサの首を胸に掛けている図だが、着ている衣装がアイギス。イージス艦の語源になった鎧だ。クリムトの何か暗示的な絵を見た。
それから仏文学者の奥本大三郎。もう75歳位にはなっていると思うが、30年かけてファーブルの昆虫記20冊を和訳し、その枚数1万頁に及ぶとのこと。将に終生の仕事。充実した達成感に満たされている気持ちが表れていた。更にこれからもう一つ、最後の仕事をするとのこと。老いてなお若き、頑張れ!
塩野七生さんは巻頭の常連で、毎回寄稿しているが、当方、余り関心を持たず飛ばしていたが、今日は何故か目に留まる。もう80にはなっている筈だから、上の奥本さんよりは年上の筈だが、最近学習院に行った際にキャンパスで学生時代の先生、老教授に行き会ったとのことである。その老教授が現在何歳かは書いてなかったが、相当な歳であるに違いない。
それは別にしても、歴史に学ぶ、と題して、ギリシャとフィレンチェの衰退とローマとベネチアの復活を書いていた。その違いはどこにあるかと言うと、前の2都市は、リストラ、貴重な人材の追放になり、後の2都市は、そうしなかったのが、生長られた理由ではないか、と書いていた。それは現在の日本の大企業にも言えることかも知れない。
更に先般の都議選で自民公認で千代田区から立候補した中村采さん、27歳。当時、何でこんな女性を自民は担いだか、と不審に思ったが、読んでいて、疑問は取れた。慶応法科を出て、現在、日本株式取引所勤務。しっかりした考えで、自民から誘いがあった後に民進からも公認の誘いがあったが、それを断って、自民から出馬。自分でも民進から出れば当選することは分かっていた。敢えてそれを蹴って、苦難な道を選んだ。本人は総理大臣を目指すと公言している。立派な心掛けだ。総理になれるかどうかは別にしても、政界では成功するだろう。これからは応援してやっていこう。
他にも習近平の疲れ、金ジョンウン首切り作戦、日銀黒田の5つの時限爆弾、牛島満自決の刃、等々、興味深い記事が続出で、芥川賞・沼田氏の「影裏」は実際流し読みにもならない、流れで、雷が鳴り出したので、急いで帰宅したが、直後にすごい雷鳴と雨。が、30分もしない内に雷鳴も止み、反対に三鷹の方から花火の音が聞こえだした。今日明日は三鷹のよさこい祭りだ。