前伊東市長の佃が1000万円の収賄罪で警視庁に逮捕された。容疑は、市内の廃業したホテルの土地を2億円で買い取り、売り主の地元業者から謝礼として受け取った、というもの。その業者はその土地を1年程前に4900万円で取得し、1年も経たないうちに4倍からの値段で市に買い取ってもらった。従ってその業者は約5000万円の投資で、1年で1.5億円儲けたことになる。全く濡れてに粟の荒稼ぎだ。
この売買が事前に市長と業者の間に裏取引で決められていた、との容疑で、事実ならもっての他の贈収賄だ。
佃前市長(71)は高卒ながら3期12年も市長を務め実力市長として全国に名を轟かせ、東海地方の市長会会長、全国市長会副会長も務め、自民二階幹事長とも親しい関係にあるという。伊豆半島の小さな都市の市長が全国市長会の副会長とは驚きであるが、それ程の実力者であった、との証左でもある。
時価を遥かに超える2億円という高額な金額で、この土地を取得したが、取得後の用途は判然としていなかった。現在贈収賄1000万円で、逮捕されているが、実際の処、利益を山分けしてもおかしくない、美味しい話だ。
知らなかったとは言え、選挙民がこのような市長を選び続けてきた。国政にも言える、日本の縮図だ。
似たような話が小池百合子にも言える。前伊東市長のような贈収賄に絡む話ではないが、彼女の経歴、キャリアーに関し、大きな疑問符が投げかけられている。文芸春秋今月号には石井妙子のレポートで、彼女のカイロ大学時代のルームメイトまで当たって、小池がスタート時点から虚飾された人生を歩んできたと断罪している。その大きな虚飾は前知事の舛添よりも悪質だ。自分は前回知事選には小池氏に入れなかったが、投票した人達が文芸春秋を読んだら、がっかりするだろう。それ以前に、数万人からいる都庁職員の信頼を無くすに違いない。
ルームメイトは、いつ抹殺されるかも知れない、との恐れも顧みず、今回実名でインタビューに応じた。それは一種の使命感からだった。次回都知事選には、都民はしっかり目を見開き、正しい選択をすべきだ。