財務省がマスコミ等に追い詰められ、遂に公文書改竄を認める。何とそれは2-3か所の変更に留まらず、数十頁、数百箇所に及ぶ大々的なものだった。省内理財局では土日も返上し、連日深夜に及ぶ室内照明が外から確認されていたが、それは神経を使う、大変な作業だっただろう。嘘に嘘を重ねる。一つの嘘をつくと、辻褄を合わせるために、更に次の嘘をついていく。果てしない連鎖と作業が続いたに違いない。
30年間保管されるべき公式文書。役人が拠り所とする法令に従う遵法精神は、既に失われたかのような大事件だ。役所が信用できなくなったら、国の崩壊につながっていく。強いもの、力のある者がルールを捻じ曲げ、好き勝手なことをする。めちゃくちゃな国にならない、させない為に役人は国民に奉仕する公僕であったのが、いつの間にか権力にすり寄り、国民をそっちのけにし、権力者の下僕となった。自殺した51歳の近畿財務局の上席管理官、自殺という手段によって、このような不正義に抗議したと思われるが、議員も国民も、彼の死を無駄にしてはならない。
清廉潔白、清貧、といった言葉が過去の日本語になりつつあり、金銭欲、地位、権力にまみれた今の日本。総理自らが国を変えていく必要があるのだが、3代目のおぼっちゃまには、少し荷が重いのか・・。
いずれにしても、局長クラスの高位レベルの役人が自決しない限り、内閣の瓦解はないだろうし、そうした上の人間が責任を取って、自ら引導を渡すような人物は、見当たらない。自殺してまだ1か月も経っていないが、西部邁さんが既に懐かしく思う。
トランプの奇天烈な言動によって、相場の混乱が収まらない。今となったら、米国民の彼のような人物を大統領に担いだことに臍を噛んでいるだろう。秋の10月中間選挙。共和が大敗北をし、自ら辞任する絵も描くこともできる。どちらにしても相場には大波乱要因だ。