先週の土曜日、久しぶりに山さんと浅間を歩き、彼も随分喜んでいて、今度は今日の土曜日、彼の自宅近くの善福寺か石神井公園を歩き、終わってから西荻の焼き鳥へ行こうとの提案もあり、どうせ行くならと、稲さんにも連絡を入れておいた。
処が、肝心の山さんからは月曜日からブログコメントも途絶え、金曜日になってもどこで何時に待ち合わせするかの連絡もなく、又体調でも悪化したのかと、今日のウオーキングはないだろうと、昨夜から飲み始めた。
今朝になっても連絡はなく、まあ、しょうがない人だと諦めつつ、今日の1日、家でゆっくりする。
朝食をゆっくり取って、先日センターで借りてきた岸信介「最後の回想」を読む。加瀬英明監修で、対談の相手は、加地悦子さんという、戦前の幼少の頃、岸さんが一時住んでいた中野の自宅のすぐ前の家に住んでいて、娘の洋子さん、現安倍総理の母親、と仲良く遊んだ仲と言う。
お互いが旧知の仲、腹蔵、屈託なく対談が進む。加瀬氏に言わせれば、戦後最良の総理は岸氏とのこと。そう言われれば、そうかも知れない。
この対談は1980年、岸さん84歳の時、御殿場の自宅で収録されたものだが、彼の回想録としては、唯一のものである。
内容的には、国を思い、大変な切れ者で、尤も、彼に言わせれば、一番頭の良いのは兄の市朗で、彼は海軍始まって以来の秀才で、自分よりも頭の悪いのが弟の栄作で、しかし彼は人使いがうまかったとの評。
東条英機、小林一三、吉田茂、米国でのゴルフ、ダンス、ドライブ、大森収容所等々、余り表に出てこない裏話等が話される。誰かが昭和の妖怪などと評したが、回想録には全くそのような片鱗さえ見えず、国を思い、憂う国士のようにも思えた。
後年端正で整った文字での般若心経の写経を続け、世界平和の為に精魂込めて1500部の写経を続けているという。すごい精神力だ。
安倍総理の祖父、総理もこの祖父の精神は十分分かっていると思うのだが・・。総理の代になって、あの御殿場の家を売り払った理由が、自分にはよく分からない。もったいないことをしたと思っている。総理は祖父から何を教わり、何を受け継いだのか?5才の子供が祖父の膝の中でつぶらな表情をした御殿場の写真がある。その時祖父は何を思っていたか?