ちゃおチャオブログ

日々の連続

能登の春(27)隠れ里・木ノ浦集落。

国道沿いにある大谷小中学校前を通り過ぎると、前方にゴジラ岩が見えてきた。
イメージ 1


今まで平坦な海岸沿いの道路だったが、坂道に差し掛かる。前方の大岩、何かの名前がついていたが、マントヒヒのようにも見える。
イメージ 2


奇麗なフラワー道路だ。両側に菜の花が咲いている。
イメージ 3


坂の途中、この辺りは椿の里と呼ばれている。
イメージ 4





千枚田から先、窓岩も垂水の滝も塩田も、国道はずっと海岸沿いの平坦道だった。交互2車線の快適なドライブ道となっている。窓の外の景色に見とれ、路上逸脱しないように気を付けなければならない。塩田村を出て暫く進むとちょっとした集落があり、国道に面して白いコンクリート造りの小中学校がある。今日は日曜日で生徒は見えないが、先程バス停があったが、ここの児童たちが通学用に利用しているのか。

地図を見ると大谷と出ていて、ここから珠洲に行くのに、半島の北端をぐるっと回らなくても、山中を横切るショートカットの道路が出来ていて、案外短時間で行けそうだ。去年鹿児島を旅行した時、佐多岬の付け根の所に、本土最南端の大泊小学校と大きな看板が誇らしげに出ていたが、この大谷の小学校にはそんな看板は見当たらなかった。まだ先のもっと辺鄙な半島の最北端に、別の学校があるのかも知れない。

集落を通り過ぎた先に海に突き出たゴジラ岩などという大きな岩礁が見えたが、それを通り過ぎると、今までの平坦道から坂道になってくる。海岸沿いの道路では珍しいことだ。坂の途中に大きな岩肌が見えてきて、マントヒヒの顔に見えなくもない。坂を上り詰めた峠に休憩スペースがあり、車を降りる。椿と桜が同時に人知れず咲いている。前方の高台に峠のドライブインがあるが、止まっている車も無く、開店休業のような感じだ。全く、観光ルートから置いてきぼりを食ったような侘しさだ。

峠を過ぎると今度は山の中腹を切り開いた道路になり、道路の左側海側の崖の下に小さな集落が見える。戸数にして20戸もなだろう。小さな入り江を真ん中にして、何かお伽話にでてくるようなメルヘンチックな集落だ。陸の孤島、この国道からのアクセス道路はあるだろうが、そこだけポツンと他から切り離されて、人の営みがあるようだ。桃源郷、という言葉が浮かんだ。ここは「木の浦」という集落。路上に車を止め、暫く100m程下の桃源郷と思えるような集落に見入った。少し先に部落に下る車道もあった。一旦は下り降りようかとも思ったが、止めておいた。下まで降りて、そこで又人間臭を嗅ぐこともないだろう。箱庭のような部落を遠くから眺めているのが、最上の美かも知れない。


峠のパークから眼下の海岸を見る。ゴジラ岩が遠くに見える。
イメージ 5


峠を越えた先、眼下に小さな集落が見える。木の浦と言う。
イメージ 6


全く人里離れた桃源郷のような部落だ。
イメージ 7


下の入り江まで下り降りる道路もあるが止めておく。遠くから眺め、大事に取っておこう。
イメージ 8