南太平洋、ミクロネシア、ポリネシアは火山で出来た島だ。火山脈がずっと北上し、あのハワイ諸島まで作り上げた。ハワイのキラウエアでは今も火を噴き上げていて、つい最近も溶岩が地元の集落を襲った。日本でも鳥島の端にある西ノ島は火山によって誕生した島で、その島の面積分、日本の領土、領海が増えた。
これ等の南方諸島での水中火山の噴火は珍しいものではないが、今日のトンガの噴火は特別に大きい。水中から噴き出た噴煙は周囲300キロに及び、北海道と同じ広さになった。この水中噴火で津波も発生した。津波は通常地震によって発生するものだが、今回の噴火は地震並みに巨大で、津波を発生させ、トンガの町は津波で水没した。その波は日本にまでやってきて、室戸では漁船の転覆、水没も数隻でた。室戸には毎年古里納税しているが、小さな町で、こうした突然の被災は大変だろう。小さな町なのに、四国霊場が3か所もあり、内1カ所の最御崎寺は空海が若い頃修業した場所で、そのミクロドは今でも残されている。町の中に津照寺という霊場があって、そのすぐ前は漁港になっていて、ここがやられたのかも知れない。土佐日記を書いた紀貫之は、遠島になってここ土佐に島流しになったが、京都への帰り、海が荒れて、この室戸で何日も足止めを食った。彼も又、室戸で滞在していた間に津照寺や最御崎寺などを参拝しただろう。
水中火山で津波が発生するとは気象庁も想定していなかったようだが、被害は高潮程度で終わり、漁船の被害はあったが、人の犠牲は無く無事に終わって、助かった。トンガ王国の保護国はニュージーランドで、国も総理もしっかりしているから、復旧もつつがなく進むであろう。
昨夜は飲み過ぎたが、天気も良く、少し野川を歩く。先日は見なかったふぐりが今日は少し咲いていた。来週は節分だが、節分草はまだまったく葉も出していない。