駅前ロータリーの少し先には広場公園があって、その前は大沼だ。
波静かな湖面が広がっている。
鏡のような湖面だ。ああ、ラムサールに登録されている。
正面の駒ケ岳の鋭さ。20年前だったら、登山の意欲に駆られたのに・・。
大沼公園駅前ロータリーの直ぐ先には、大沼広場公園があって、修学旅行らしき高校生の一団がタンデム自転車を更に連結した5-6人乗りの自転車に興じている。この高校生の一団以外の一般観光客の姿は少なく、高校生のざわめきも広い広場の中ではそれ程響かない。大声を出さないようにとの先生の指導があるのかも知れない。この広場公園のすぐ前が大沼だ。静かな湖面が広がっている。
波静かな湖面が鏡のように広がっている。その湖面の先には駒ケ岳がピンと立っている。この湖は、実に目の前の駒ケ岳が約5万年ほど前の噴火によって、生まれたものだ。成り立ちは富士山の大噴火によって富士五湖が誕生したのと似ている。北海道は比較的新しい島で、今なお各地で噴煙を上げている。この少し先の洞爺湖には昭和新山があり、昭和の時代に突然噴火し、新しい山ができた。嘗て、北海道にある100名山を登ったが、この渡島半島の根元付近にある羊蹄山、旭川郊外の十勝岳と大雪山、知床半島根元の羅臼岳とその近くの雌阿寒岳、最北の島にある利尻岳、等々、100名山のほぼ全ては圧火山で、今も煙を吐いている。今目の前にある駒ケ岳も煙こそ見えないが、休火山だ。いつ又活動するかは分からない。
今から10年ほど前、ここはラムサール条約の湖沼に登録された。渡り鳥や自然の景観が保存されていて、これからも鳥類の保護と自然の景観を守って行こうとの国際条約で、北海道には沢山の湖沼が登録されていて、日本の中では最多だ。一番最初に登録されたのは、今から40年ほど前の釧路湿原だ。ここには鶴居村と言う、如何にも鶴が毎年やってくる名前の集落もある。この大沼にも、春秋の渡の季節には、やってくるかも知れない。湖は1周10キロ程の遊歩道と車道が巻いている。自転車を借りて丁度良かった。これから湖畔を1周しよう。
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どこまで行っても鏡のような湖面だ。
逆さ富士ならぬ、逆さ駒ケ岳。
感動した。