ちゃおチャオブログ

日々の連続

4.25(月・晴れ)地獄の始まり。26人の命は助けられなかったのか?

 

夏日の快晴。初夏の陽気が近づいてくる。しかし株式市場はこれから冬場に向かうかの様相だ。金曜日、NYの1000ドルに迫る大幅安を受けて、東証始めアジア各国の市場は軒並み下げる。東京はそれでも1%後半の下げだが、中国、香港の下げは厳しい。2%後半まで下げている。午後から始まった欧州各国も酷い下げ。NY先物は金曜日に引き続き更に下げている。下げ止まりはどこにも見られない。人々の目がウクライナに釘付けになっている間、市場はこれから厳しい冬に向かうのか・・。東京も明日は26000円を割り込むかも知れない。自分に取っても正念場だ。

 

知床旅情で歌われた知床半島。以前知床半島の根付の部分にある羅臼岳に登ったが、山頂から半島が波打つように細長く、半島の岬先端に向かって伸びていた。その先には大きな島、国後島も間近に見えた。行ったのは丁度今頃の5月で羅臼山頂付近にはまだ少し雪も残っていた。しかし岩場にはチングルマがあちこち小さな綺麗な花を咲かせていた。当時は静かな海だったが、この海が幾つかの不運が重なり、魔の海になった。子供二人を含む24人が、無責任な観光会社、船長の重大過失により命を失うことになった。海が荒れて、漁船すらも出漁を見合わせた中で、この観光船は荒海に船出した。船会社社長、死んだ船長は重過失致死罪で厳しく責任を追及されなければならない。

 

荒海の中で、エンジンの止まった船は大波に木の葉のように振り回され、乗員の恐怖は如何ばかりのものだったか。特に、年齢は不明だが小さな子供二人の恐怖心は想像もできない程だ。彼等は、1分1秒でも早い救出を待っていた。待てども待てども、海保のヘリも巡視艇もやってこない。何時まで待ってもやってこない。もう絶望の極みだ。最初に通報してからもう既に1時間は経っている。船の前部は浸水が始まり、30度にも傾いている。絶望の中の恐怖心。 阿鼻叫喚 、 死の恐怖 。誰にも死ぬ直前にこんな恐怖心を与えらてはならない。全くむごいことだ。

 

今日になって報道で明らかになったのは、海保のヘリが遭難現場にやってきたのは、通報から3時間も経ってからだった。1時間半前の船長からの船の傾きが最後の連絡で、ヘリが来た時には既に沈没していた。報道ではヘリはどこか別の地域を巡回していて、一旦釧路の基地に戻り、救助装備を積み込んで改めて現場に向かったので、通報から3時間も掛かった、との状況である。巡視船はどこで何をしていたのか。これでは全く緊急性を有していない。緊急事態発生の人命救助の用をなしていない。こんなお粗末な采配をした責任者は誰か。又横の繋がりはどうだったのか。海保のヘリが十分機能しないのであれば、海自、空自に救助要請するとか、道の防災ヘリ、ドクターヘリ、等々、あらゆる手段を尽くすべきだったが、今回の遭難については、そうした報道も見られない。 近くを警備中の 海上自衛艦からのヘリはどうだったのか?

 

船会社社長同様の殺人者とは言わないが、もうちょっと機敏な救助活動をしていれば、26人の命は助けられたかも知れない。この救助の遅れた原因は厳密に検証しなければならない。国も道も、どうしていたら、26名の命を救えたかも知れない、との原点に立ち返って、人命救助の在り方を厳密に検証しなければならない。今回の遭難は当然ながら船会社が厳しく訴追されなければならないが、それとは別に、国、道の救助体制についても、厳しく問われなければならい。それが無残にも殺された24名乗員の弔いになるのだ。