ちゃおチャオブログ

日々の連続

中国の横暴、覇権主義・拡張主義を断固許すな!

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中国3000年の歴史の中で、国が統一されて以降の中国は、国が栄え、富み、領土を外に拡大し、周辺諸国を一段下に置いた覇権国家になった時期と、逆に国内の混乱、腐敗、廃頽、更には国力の衰退をもたらし、周辺諸国から国土が侵食された時期が交互にやってきたのが、この国の長い歴史であった。
 
新たな王朝が出来、10数年の混乱の後に強固な王権が確立され、その後の30年、50年がこの王朝の爛熟期を迎え、その後に続く長期の低落、低迷期間。遂には人民の蜂起及びその中から出てきた英雄により前王朝は転覆させられ、新たな王朝が出来上がる。過去2300年の中国歴史はそのようなものであった。
 
今回問題になっている尖閣群島。歴史を紐解けばこの中国の2000数百年に亘る膨張・侵食の繰り返しの一コマである。
 
前世期、清朝末の国力は凋落、衰退が激しく、国土が侵食される時期に当たっていたが、狙う側は従来の周辺諸国ではなく、大航海時代産業革命を経て力を付けてきた欧米諸国、取り分け英仏の二カ国であり、それに追随する欧米各国であった。
 
その象徴としての香港マカオの租借、上海、青島、等の租界、アイグン条約等による領土の割譲等があった。後発先進国の一国として日清戦争に勝利した日本は、その尻馬に乗る形でおこぼれに与かろうと画策し、日露戦争を経て、第一次大戦に際しては日英同盟を御旗に参戦し、中国大陸における権益を拡大してきたのだった。
 
しかし日本は先の大戦に敗戦し、大陸に於ける権益一切を放擲し、あまつ戦後賠償に代わるものとして、多額の経済援助をしてきたのだった。
 
共産中国になって以降、中国は国の統一が図られ、経済的にも目覚ましい発展を遂げ、中華民国に代わって国連の常任理事国に収まり、国力並びに国際的発言権も増し、清及び辛亥革命を経ても尚残された治外法権の外国勢力を国内から一掃し、更に香港・マカオも条約の文字通り、租借から99年経った1998年、遂に中国に返還されることになった。
 
これは正に中国の勢力拡張期、権益増大期に当たる象徴的な出来事で、世界の趨勢は中国のこうした勢いに抗すべき術を持ち合わせていなかった。
 
しかし世界のニュースにはこの香港返還程は大きく取り上げられていなかったが、中国膨張政策を端的に表す事件が40数年前に起きていた。それは中ソ間における実際の戦争で、珍宝島事件、或いはウスリー川事件である。事件はウスリー川に浮かぶ中洲のような島に中国軍が押し寄せ、その島を守備しているソ連軍と実際の戦闘が始まり、多くの将兵が戦死したものである。
 
元々この辺りの土地は国境が画定していなく、東進してきた当時のロシア・ロマノフ王朝軍が、清朝軍との間に戦争を起こし、アイグン条約を結び、無理やり中国から奪い取った土地であり、中国人にしてみれば、永らく簒奪されてきた、との思いが強かった。
 
それが共産中国になり国力が増し、最初に手を付けたのがこの土地の奪還であり、珍宝島事件の後、中ソ間に協定が結ばれ、見事これ等の島や土地を中国が手中にすることができたのだった。
 
この事件と前後して共産中国は膨張を続け、特に有名なのは、チベットの併合であり、元々チベットは独立した一国であったのだが、中国は自国の境界内の一部だという主張の元に軍隊を派兵し、チベット政府を転覆させ、チベット僧を国外に追い払い、今は人民共和国の自治区として組み入れている。民族も歴史も文化も全く異なる独立国をである。
 
同じ様な主張がごく一部の跳ね上がりであるが、日本にも向けられている。日本は中国の一部であり、独立を許してはならない。併呑すべきだと。恐ろしい膨張主義覇権主義と言わざるを得ない。
 
さて、今の尖閣問題。今現在は日本が実効支配している。それは丁度中ソ紛争が起こる前までウスリー川の島や土地をソ連が実効支配していた図に似ている。そこへ人民軍が押し寄せ、大規模な戦闘になり、多くの戦死者が出て、今は中国に返還され、国境も画定している。
 
しかし尖閣とウスリーとが似て非なる状況は、尖閣が明治の初め頃まで誰も住んでいない無人島であり、明治になって最初に移住したのが沖縄漁民であり、その時から日本の領土に組み入れられて来たのだが、ウスリーの場合は、ロシアが後から攻めてきて、清との間に戦争をふっかけ、従来からそこに住んでいた中国人を追い払ってアイグン条約を結び、それらの土地を強制収容したことであり、1969年までソ連がそこを実効支配していたからと言って、非はソ連側にあった。中国が戦争と言う強硬手段によって、その土地を取り返すやり方に於いては批難されるとしても、道理は中国にあった。
 
処が今中国はウスリーと同じような論法で、日本に圧力をかけてきている。あわよくば軍隊を派遣して島を占領しようと。
 
これには理も無く、ドロボーのやり方である。そんなことをしていたら、強盗国家になってしまう。歴史的事実を調べれば、この島が日本の固有の領土であることは、誰にでも理解できることである。
 
そこで日本政府に提案する。いつまでも「尖閣に領土問題は存在しない」と言い続けるのでなく、自ら率先して、国際司法の場、乃至国際的な第三者仲裁機関に判断してもらうことである。
 
又、日本は率先して、現在中国が膨張的に自国領土を主張している南沙諸島、三沙諸島、等のフィリピン、ベトナムインドネシア等を巻き込み、共同して、中国のこの膨張政策を食い留めなければならない。中国包囲網構築に際し、日本が強いリーダーシップを発揮しなければならない。極東の関係国だけでなく、世界の目を中国の非道、不正に向けさせなければならない。軍事的衝突を避けるためにも強いリーダーシップが求められるのだ。
 
中国の今以上の膨張、覇権主義を押し止め、世界の良き隣人としての立居振舞を自覚させるためにも、合従連衡ではないが、日本の戦略的外交が求められるのである。
 
 
 
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