ちゃおチャオブログ

日々の連続

補陀落渡海への旅(39)寧波・大樹港着。

補陀山港を出た高速艇は2時間半ほどで寧波・大樹港に到着した。
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新しく出来た寧波の外港で、まだ殺風景な感じもする。
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兎も角切符は寧波市内までだから、バス集合場所まで歩いて行く。
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波打ち際を見ると、イヤイヤ、この泥の厚さは!ごってり溜まっている。
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前方に港湾のターミナルビルが見える。「大樹」と出ている。バスストップのあの辺りだろう。
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補陀山を出た高速船は波静かな内海を進む。途中陸地と舟山島を結ぶ長大橋の下を通り抜け、寧波に向かって一直線にひた走る。昔の遣唐使船もこの多島海、あちこちに浮かぶ大小様々な島影、無人島だったり、人家やビルの見える島もあるが、こうした波静かな海に到達し、ほっとしたに違いない。

海の色が茶色に濁って来たので陸地が近い、と入唐行記に出ていたが、この海の色は昔も今も変わらないだろう。むしろ現代の方が沿岸部の開発、埋め立て、築港などで、より海を汚し、多量の赤土を流し、より赤茶けた海に変えているかも知れない。こうした海に魚など住めないので、勢い、この辺りの漁民は遠方、尖閣辺りまで遠征して行かないと漁はできないのだろう。

海の色は全く異なるが、島の多さと波の静かな天は瀬戸内に似てなくもなく、中国人はこの辺りの海を「定海」と呼んでいるようだが、これは「浄海」にも通じるものである。陸地には日本のような高い山々があるわけでなく、海からは陸と島との区分けもつかないが、長大橋を過ぎたあたりから、高速船は陸地に向かって進んでいるようで、殺伐とした海岸線に沿って進んでくと、急に造船所のような見え、貨物船なども係留されていて、間も無く埠頭に到着した。

寧波の港に到着するのかと期待していたが、そこは寧波の郊外の、大樹という湊で、今は船は寧波までは行かずに、その外港として築港されたここ大樹に寄港するのであった。1000年前のロマンは途端に消えてしまったが、更に幻滅したのは、この港の泥海で、浅瀬には数10cmの厚さで泥濘が積もっていたことであった。そこを歩いたらずぶずぶと足が沈んで行きそうな程、厚く積もっていた。どこから流されてきた泥か知らないが、これでは海が泥海になるのは当然のことだった。
 
 
 
 
前方には高速道路も見える。中国の急速なインフラ整備には感心する。こんな田舎の港までも高速道が通じている。
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前方に港湾施設、造船所なども見える。
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さてこれからバスに乗って寧波市内に向かう。
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ああ、この街も建設ラッシュだ。まだ市内に入る郊外なのに高層ビルが建築中だ。
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ああ、寧波市内も大発展している!
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