ちゃおチャオブログ

日々の連続

紀の国訪問記(7)九度山駅までの田園風景。

葛城山系のトンネルを抜けると紀州の穏やかな田園風景が広がる。

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前方の山が高野山だ。

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紀州ミカンの地。ミカン畑も多くみられるようになった。

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紀州平野の農作地帯。前方に橋本の町も見える。

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大阪市堺市を隔てる川が大和川とすれば、大阪府和歌山県を隔てる山は葛城山系。南海電鉄はこの山の中央部をトンネルでくり抜き、大阪河内から一挙に紀伊の国に入る。途中山間部でトンネルからひょこっと顔を出して、人家のない千早口駅に停車するが、土日のウイークエンドならいざ知らず、水曜日の今日は天気良しとは言え、ハイキング、ピクニックに来る人はいない。再びトンネルを抜けて出た先が紀伊の国だ。名前だけでも陽光が燦々と輝く温暖の地。紀ノ川沿いに開けた段丘にはミカン畑も多く、この地が紀州ミカンの土地であることは、窓の外の景色を見れば直ぐに分かることだった。全くの田園風景で、空気自体が違っていた。

 

山の向こうの大坂は人家が密集し、狭い土地に河内、和泉、摂津、等々3つ4つの国に細分化されているが、トンネルを過ぎたこちら側は、目の前の紀ノ川からずっと先、南の紀州半島最南端の潮岬をぐるっと回った新宮、熊野まで紀ノ國1国だ。だからこの紀ノ川段丘のミカン畑も、有田、御坊、田辺のどこの畑で作られたミカンも全て、紀州ミカンだ。

 

段丘の先には飛行機から眺めた紀ノ川がゆったり流れていて、その川に向かって暫く走らせると終点の橋本だ。橋本駅はJRと連絡していて、以前高野山に来た時は、和歌山駅からここまでやってきて、高野山鉄道に乗り換えた。今日は南海電車で大阪からやってきて、これから山岳鉄道に乗り換える。橋本は奈良と和歌山、大阪を結ぶ基結点になる駅で、この辺りの山間の町にしては人口も多い。コロナで無ければ大阪難波駅から高野山特急が出ているが、今は客が減っているのか、本数を減らして運行されているようだ。

 

高野山岳鉄道は橋本から高野山下ケーブル駅まで10数か所の駅がある。その大半は無人駅になっている。車社会で、こんな山中の村落でもマイカー通勤で、鉄道利用者は激減しているのだろう。橋本駅を出た電車は、紀ノ川左岸の段丘を徐々に上がって行く。以前台湾の嘉義から阿里山まで山岳鉄道に乗ったが、最初の出だしの頃は、どことなく似た光景が続く。段丘の下の方に紀ノ川がゆっくり流れている。その段丘上の幾つかの駅の最後の駅、これから高野山中に入り込む最初の駅が九度山だ。時間があれば途中下車して真田父子が関ヶ原大会戦以降に蟄居していた真田庵にも寄って見たかったが、先ずは高野山奥の院へ行くことが今日の目的で、電車の中ら駅のホームの写真を撮るだけにして、そのまま終点のケーブル駅へ向かった。

 

ああ、紀ノ川だ。

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橋本駅を出た高野山鉄道は紀ノ川の左岸段丘を登って行く。

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ああ、九度山駅までやって来た。

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何かにぎにぎしい感じの九度山駅ホーム。

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