ちゃおチャオブログ

日々の連続

モラエスの故地を訪ねて(107)中国新幹線「和諧号」乗車。

新幹線乗車口のゲートが漸く開いた。乗客はゲートに殺到する。発車は9時42分だから、後6分後だ。
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いつもは2階ゲートからホームへ下り降りるが、新幹線は地下道だ。
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ホームへ上がると新幹線は既に入線していた。
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ああ、いつも見慣れてる和諧号だ。
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座席は6号車12番。新幹線と同じで分かりやすい。日本のシステムをパクったか?
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隣のホームに停車している長距離列車。
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日本の新幹線は「こだま」「ひかり」から始まって「のぞみ」が出てきて、今では「谷川」「こまち」「みずほ」「はやて」等々、多種多様なモデルと車両で、バラエテイに富んでいるが、中国はどこの地方の新幹線に乗っても「和諧号」一色だ。ワンパターン。中国の新幹線建設費は日本の約半分程度であるが、日本のようにゴチャゴチャ目先の余分な部分にお金を掛けないで、こうしたシンプルな点が費用を抑えている要因の一つになっているのだろう。今後、日本が世界の各地で新幹線建設で中国と熾烈な争いを行って行くが、願わくば日本は嘗ての電気製品同様、ガラパゴス現象によって、世界の市場から締め出されないことを願う次第だ。いずれにしてもタイでもインドネシアでも中国にどんでん返しをされているし、米国ですらトランプ政権になって以降、殆ど決まりかけていたカリフォルニア、ニューヨーク、テキサス、ボルチモア、各地の新幹線計画もトランプ流のバーター取引で、この先どうなるか分からない状況にある。

目先が変われば、乗っていて気持ち良いかも知れないが、要は高速輸送の基本は安全性と信頼性、それにスピードが加味されることであって、ポルシェやマセラッティのような個人的な満足感を満たすものではない、ということを鉄道事業者は認識すべきである。先年の温州での追突脱線事故のように、中国新幹線はシステムに遅れと問題があると言われているが、宇宙に有人衛星を打ち上げる程の国である。技術を結集すれば、いともたやすく日本のレベルには追い付くだろう。今度中国では二つの鉄道公社が合併し、世界一巨大な鉄建公団が誕生した。侮れない相手である。

中国の列車は北京でも上海でもどこでもそうだが、路線ごとに乗車口にゲートがあって、それは常に2階にあって、乗客は列車のプラットホーム番号を確認し、2階に上がって、大きな待合室でそのホームのゲートが開くのを待つ。日本のようにいつでも自由にホームへ行って、列車が入線するの待って、飛び乗る、ということはできない。ゲートは通常発車の7-8分前に開いて、待合室の乗客はそのゲートに殺到し、長い行列を作るが、ゲートの横に立つ係員は素早くチケットをチェックし、その長い行列も瞬く間に解消する。ゲートを通過した乗客は急いで階段を下りて、指定の車両番号に向かうが、全く何かのバーゲンセールに殺到するような慌ただしさである。通常、ゲートは発車の5分前位に閉じられ、それ以降は乗客はホームに行くことはできなくなる。この点に関しては安全性が重視され、合理的でもある。5分でも遅れたら、どうぞ次の列車に乗って下さいよ。

ここ広州新幹線ゲートは2階ではなく1階部分にある。・・ああ、新幹線になって、従来の2階から下り降りんじゃなくて、真っすぐそのままホームへ進むのか、と思っていたら、そうではなく、地下道を潜ってホームへ出る方式になったのだ。2階から下り降りるのと地下から登り上がるのに違っただけの話だった。しかし従来の列車はどこでも2回のゲートから下り降りていたが、新幹線ができるようになってから、この地下道方式も採用されるようになったのか・・。一つの前進と言うか、固定観念の打破が行われたのだ。

さてホームに上がり、自分の車両を探す。チケットを見ると6号車の12番、2等座席だ。車両番号は日本の新幹線同様にドアの横に付いているから直ぐに分かる。座席に座り、改めてチケットを見ると、「実名確認」のスタンプが押してある。そう言えば、自販機でチケットを買っていた中国人は、料金を入れる前に身分証明書を機械に入れていた。中国ではIDカードがないとチケットを買えないのだ。そこで、当方は窓口へ行き、パスポートを提示してこの切符を買ったのだったが、そん時に「実名確認」のスタンプが押されたに違いない。いろいろな犯罪者が横行する現代社会、日本もIDカード乃至免許証の携帯を義務付け、飛行機同様、こうした長距離、船舶、その他チケット購入の際には、本人確認をすべきだろう。その点、中国のこうした点は見習うべきなのだ。チケットを見ながらそんなことを思っている間も無く、新幹線は滑る様に発車した。勿論日本のようなベルの音もなく。



和諧号の機関車だ。日本は各車両にモーターがついているが、中国式は機関車だ。
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ああ、昆明行きの列車が隣に止まっている。中国は一部一般列車と軌道を共用している。日本の山形、秋田新幹線と同じだ。
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着席して程なく、列車は音もなく滑り出す。・・ああ、広州タワー、気が付かなかったが、どの辺にあったのか・・。昨日流花湖公園の横のテレビ局のあった辺りか・・。
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隣の駅、一般駅だ。広州東站のようだ。
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4-5分走ると直ぐ郊外の景色が飛び込んで来る。
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しかし又直ぐにも街並みが続く。この辺は黄埔区か・・
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