ちゃおチャオブログ

日々の連続

由美子、難病SLEとの戦い

由美子、難病SLEとの戦い(26)最後の別れ。

<追記> 自分の実家は日蓮宗の宗門であるが、由美子の希望で葬儀は曹洞宗で行われた。それで良かったと思う。由美子の傾倒したツバイクは時の瞬間を捉え、切り取り、文章表現していた。今回自分も由美子の四十九日に合わせ、その半生、病気との係わりを短い…

由美子、難病SLEとの戦い(25)由美子の死。

残念です。 糟糠の妻ご逝去、心よりお悔み申しあげます。 由美子さん、立派な人生でした。 自分の世界を大事にし、生活を家族を大切にし精一杯生きました。 病に負ける・・・慙愧に堪えぬ事なれど、黄泉への旅立ち誠に無念・・・ 大層頑張りましたね。よく耐…

由美子、難病SLEとの戦い(24)先に逝きし人々。

43年前の結婚式にも来てくれ、今度の四十九日にも来てくれる里島さん夫婦は、由美子が病気になった最初の時、これから転勤でドイツ駐在に行くとのことで、離日直前に夫婦二人して病院へ見舞いに来てくれた。だが奥さん広美さんは10数年前、急死した。滝…

由美子、難病SLEとの戦い(23)最後の別れ。

暫くして夕食が運ばれてきた。ベッドを斜めに起こし、食べさせてやる。こんな状態で明日からどうなるだろう・・。でも今まで数々の困難を乗り越えてきた。完全看護の病院だ。何とかなるだろう。嚥下が難しく、喉につかえたりしないように少しずつスプーンに…

由美子、難病SLEとの戦い(22)最後の病室。

翌日の日曜日、即ち亡くなる前日だが、昨日の一時帰宅で疲れたのか、殆どベッドに寝た切りだった。又何故か痛みを訴えるようにもなってきた。車椅子での散歩もままならず、家から持ってきた本を読み聞かせる。「今日はNHKの朗読の時間だよ」と。原田マハ…

由美子、難病SLEとの戦い(21)半日退院。

亡くなる前日の土日、当初は外泊も考えていたが、又体調が悪化してきて、外泊は無理なので、2日間の外出に切り替わった。それも最初はタクシーで帰る予定だったが、それも無理になり、介護タクシーでの帰宅になった。しかも二日間の予定が本人からの希望も…

由美子、難病SLEとの戦い(20)退院への淡い希望。

そんな時、一人で手押しでトイレに行った時、ドアの開閉の時にバランスを崩し転倒した。臀部を強く打って、腰の骨まで衝撃が及んだのだが、レントゲン、CT検査の結果では骨には異状なしと診断され、湿布薬だけの治療となった。しかし腰の痛みはいつまで経…

由美子、難病SLEとの戦い(19)希望、生きる望み。

そんな中、娘夫婦が孫の二人を連れて3回も病院へ見舞いに来てくれた。生まれてまだ1歳にもならない2番目の孫が、外来のない日曜日、誰もいなくなった病院のロビーをよちよち歩きするのを何回となく眺め、本人にも更なる生きる希望が湧いて来ただろう。口…

由美子、難病SLEとの戦い(18)最後の入院。

去年のお正月には娘夫婦もやってきて、皆で1.2キロ程離れた近所の神社にお参りにも行ったが、今年の元旦にはそれも出来ず、娘家族だけで行ってもらい、二日目に二人で神社の入り口、鳥居までは歩くことができた。去年は3歳の孫と一緒だったが、今年はそ…

由美子、難病SLEとの戦い(17)無言の帰宅。

一旦自宅に戻り、葬儀社を手配し、それも由美子が生前予約していた生協の葬儀者なのだが、霊柩車を病院に横付けし、ゆかたに着替えられ死化粧が施された由美子と共に自宅に帰ってきた。一昨日、息子に抱えられるようして帰って来た自宅に。無言の帰宅。 こ…

由美子、難病SLEとの戦い(16)由美子の死亡。

しかし今朝6時前の電話は様子が違っていた。大体こんな早い時間に電話がくることもなかった。看護師からは「容体が急変し、今直ぐにも来てください。」とのことだった。時間帯と言い、内容と言い、尋常でない状況が察しられたが、ただ強運の由美子のことだ…

由美子、難病SLEとの戦い(15)最後の日々。

この悲痛な叫びのような文書に対してのその後の病院からの回答はなかった。 にも拘らず由美子はその後も、つい先月亡くなるまでの長い間、秀和病院での 入退院、透析治療を継続してきた。由美子の最後の、この遺言のような手紙に 対し、病院関係者、担当医…

由美子、難病SLEとの戦い(14)続・病院への手紙

更に幾つかの指摘事項があり、その内容は難しく専門的なものであるが、最後 に文書は以下のように結ばれていた。 「ステロイドは強制的に身体を分解して糖にして出してしまいます。身体の蛋白質をどんどん分解して、合成の方には働いてくれません。これまで…

由美子、難病SLEとの戦い(13)病院への再質問。

この頃由美子は既に弁護士に相談していたようで、弁護士作成の2006年9月4日付下記書面を準備していた。恥ずかしながら、自分にはこうした医学的知識は殆どなく、弁護士のアドバイスを受けての病院との折衝は知らなかったことで、自身の不明を恥じるのみ…

由美子、難病SLEとの戦い(12)病院からの回答。

「ご相談内容を拝読いたしました。SLEと腎不全の治療経過中にさまざまな出来事が起こり、大変なご苦労をされた様子がよく分かりました。 ご指摘のステロイド治療は平成16年(2004年)10月26日に当院消化器内科にご入院された時のことと思います…

由美子、難病SLEとの戦い(11)病院への手紙・続。

途中から腎内科(透析科)に変わり、若い主治医に『ここ数年SLEは落ち着いている事、症状は熱や腸には出たことがないことを話し、ステロイドを減らすよう』働きかけましたが、主治医の上の先生の治療方針を変えることは出来ないらしく、12月16日、東…

由美子、難病SLEとの戦い(10)病院への手紙。

今ここに訴訟前の数枚の文面がある。日時不明ではあるが由美子から昭和医大藤が丘病院の医師に宛てたもので、結局この手紙自体は投函されなかったようだが、要約すると以下の内容である。 「毎年冬には1回位ウイルス性の胃腸炎を起こし、それは2-3日で治…

由美子、難病SLEとの戦い(9)身障者1級へ。

それから5年後の先月、遂に死期を迎えることになったのだが、再度振り返ると、平成元年(1989年)最初に膠原病(ALE)が診断され、その後平成6年(1994年)には「慢性腎不全による腎臓機能障害」の身体障害者3級が認定され、晴れの日曇り後雨…

由美子、難病SLEとの戦い(8)再発。

裁判は3年以上続いたが、このような医学的知見もない情状書面が国を相手の裁判で斟酌される余地もなく、一審は敗訴した。本人は尚諦めも着かず、東京高裁に控訴したものの棄却され、更には最高裁まで上告したが、門前払いとなった。当時は厚労省年金不払い…

由美子、難病SLEとの戦い(8)病院との戦い。

裁判は3年以上続いたが、このような医学的知見もない情状書面が国を相手の裁判で斟酌される余地もなく、一審は敗訴した。本人は尚諦めも着かず、東京高裁に控訴したものの棄却され、更には最高裁まで上告したが、門前払いとなった。当時は厚労省年金不払い…

由美子、難病SLEとの戦い(7)地裁裁判長宛ての陳述書(続)

由美子が看護学校に入学した時、その勉強のすさまじさには大いに驚きました。毎日の予習復習、試験前の徹夜での勉強、レポート書き、並みの大学生以上の勉強量でした。寝食を惜しむ位の勉強量で、私は、少しくらい手を抜け、単位を幾つか落としてもいいじゃ…

由美子、難病SLEとの戦い(6)東京地裁裁判官への陳述書・続

由美子が看護婦になってからというもの、深夜に仕事が終わったり又深夜に出勤したりと、電車では通勤できない時間帯での出退勤でした。日中でも車通勤の方がはるかに楽であり、由美子も車で通勤できるようにと、それまでのオートマ車から由美子の希望でマニ…

由美子、難病SLEとの戦い(5)東京地裁裁判官への陳述書

1999年7月15日 陳述書 東京地裁裁判長殿 原告 夫稔夫 署名捺印 由美子が膠原病に罹患したのは今から約10年前、平成元年のことでした。当時の私は素人的にこの病気は過酷な職業から来たもの、職業に起因する病気であると考えていました。ハードに肉…

由美子、難病SLEとの戦い(4)国、労災裁判へ。

しかしそうした誇らしげな人生も長くは続かなかった。症状は再び悪化し、東京医科歯科大への再入院となった。心配していた自己抗体が腎臓に悪さを働くようになり、腎臓の機能が低下して人工透析を受けざる得ない状態に陥ったのだ。 その間、彼女の思いもあ…

由美子、難病SLEとの戦い(3)症状緩和期。

<症状緩和と自分との戦い> 由美子の症状は急に激変するものではなく、一進一退を繰り返し、都立府中病院での最初の集中的な治療で状態は緩和し、3か月程で退院となった。しかしそのまま緩解という事ではなく、症状はいわゆる日和見的で、良くなって全く異…

由美子、難病SLEとの戦い(2)SLE

SLE(システミック・ループス・エリトマトーデス)とは「全身性エリテマトーデス」の英語表示で、いわゆる膠原病の一種である。膠原病には関節リューマチ、レイノー症、ベーチェット病等があり、それ等の病変は自己抗体の異常から来ているものとされてい…

「由美子、難病SLEとの戦い」(1)発病。

<発病> 8月20日、妻由美子は急死した。長い戦いは終わった。30数年に及ぶSLEとの闘いの後、由美子には穏やかな死が訪れた。もうこの先、痛みに苦しめられることの無い、安堵の微笑みを浮かべていた。人はいつかは死ぬ。生を受けた以上、死んでいく…

「由美子、難病SLEとの戦い」

由美子、難病SLE(膠原病)との戦いを終えて ――亡き妻由美子へのオマージュ―― 無苦集滅道 得阿耨多羅三藐三菩提 能除一切苦 一切声聞辟支佛 深入無際成就一切 如是果如是報如是本末究竟等